前回に引き続き、オリンパスの「E-M10 Mark IV」の話。コンパクトで軽い入門ミラーレス一眼ながら、しっかりしたファインダーや2つの電子ダイヤルで凝った撮影もできる本格派なのがうれしいカメラだ。
前回は屋外猫編だったので今回は屋内。おなじみの「保護猫シェルター queue」からお届けしたい。1枚目は真上から。丸いベッドに丸く寝てたので、真上から丸さを強調して撮ってみた。これぞ日の丸構図って感じで。カメラが軽くて手ぶれ補正がしっかりしてると、結構ムチャな撮り方ができるから自由でいい。

カメラが軽いといろんなアングルで自由に撮れていい。にしても猫って綺麗に丸くなるよね。容器の形状にあった形になる……だから猫は液体って言われるのだ。2020年9月 オリンパス OM-D E-M10 Mark IV
でも今回の主役はレンズ。純正のズームレンズではなく、シグマの「56mm F1.4 DC DN」をつけたのだ。カメラはメーカーから借りたものだけど、このレンズは私物。明るくてボケるレンズで楽しもうというわけである。このF1.4のシリーズは軽くてコンパクトで価格も手頃なのでマイクロフォーサーズユーザーは買うべし、と思ってる。
低価格なマイクロフォーサーズの入門機でも、レンズを付け替えればこんな写真も撮れますよ的な感じでお楽しみください。
お昼寝タイムだったのでまずは寝てる姿をアップ。めちゃ幸せっぽい顔で寝てるのが丸わかり。ホワホワしている。
さらに、キャットタワーに着いてるハンモックみたいなスリバチ状ベッドで寝てる猫にフォーカス。逆光で斜めから撮ると前後がボケてふわっとした感じになる。そしてプラスの露出補正をかけて明るめにするのだ。

幸せそうに寝てるので起こさないようにそっと。ちょっと離れて撮れることとマイクロフォーサーズでもそれなりにボケをたのしめるのが中望遠レンズの良さ。2020年9月 オリンパス OM-D E-M10 Mark IV
背景が白くて明るいほうがほわっと感が出るので逆光がオススメ。逆に、キリッとした顔を撮りたいときは背景が暗めの方がいい。コントラストがでてキリッとする。

暗めの背景でキリッとした顔を。なんとも首輪が可愛い。これは保護猫シェルターで飼っている猫の印(つまり譲渡対象外)。目の上の長い毛が左目だけにあるのね(写真を見て気づいた)。2020年9月 オリンパス OM-D E-M10 Mark IV
立体感を出したいときは横からの光を使いたい。さらに隙間から覗いてる感じになるよう、キャットタワーの柱を手前に入れてみた。人が苦手で近寄らせてくれない猫なので、そっと隙間から撮る感を出してみたのである。
さて、この日は子猫たちが元気に遊んでるはず、と思って訪れたのだが、残念ながら事情があって子猫が隔離されてたのである。ケージに近寄ると、遊びたそうな顔でこっちをじっと見るのがちょっと切ない。冒頭写真がそう。なんか外に出してほしそうな顔をしてるけど、もうちょっとまってね。
こちらは柵ギリギリで寂しそうな顔をしてるハチワレ。
前も書いたけど、柵越しに撮るときは目が柵にかぶらないよう注意することと、フォーカスが柵ではなく猫にあっていることを確認しながら撮ること。
スマートフォンだとちょっと難しいけど、デジタル一眼ならAFを一点AF(それもAF枠が一番小さいやつ)にしてやれば大丈夫。猫瞳AFがあるカメラならもっとラクなので、ぜひあらゆるデジカメが搭載してほしいよね。いずれそうなるでしょう。AFがどこまで賢くなるかって今後のキーになると思うもの。
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筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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