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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第57回

Firefox OSもインストールできた「Xperia E/E Dual」

2020年08月07日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII

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 日本でAndroidスマホといったらXperia! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(Xperia 1以降は番外編としてグローバルモデルを紹介しています)。


一見普通のコンパクトスマホだが
実はマニア向けだった「Xperia E」

 日本で発売されなかったXperiaシリーズ。今回は2012年の第1四半期に登場した「Xperia E/E Dual」を紹介します。コードネームはNanhu、モデル番号は「Xperia E」がC1504/C1505、デュアルSIMの「Xperia E Dual」がC1604/C1605でした。

 ディスプレーは3.5型(320×480ドット)で、本体サイズは約61.8×113.5×11mm、重さは115.7gと、軽量コンパクトなモデル。カラーバリエーションはXperia Eがブラック、ホワイトに加え、ピンクの3色、Xperia E Dualは、ブラックとゴールドの2色と、それぞれ特徴のあるラインナップです。

 スペックは、プロセッサーがSnapdragon MSM7227A(1GHz)、メモリーは512MB、内蔵ストレージ4GB。外部メモリーは最大32GBまでのmicroSDカードに対応します。

Xperia E

Xperia E Dual

 OSは、先行して発売された「Xperia E Dual」は、Android 4.0で出荷され、後にAndroid 4.1へとアップデートされます。少し遅れての発売となった「Xperia E」は、出荷時からAndroid 4.1を搭載していました。

 メインカメラとして背面に約320万画素CMOSセンサーのカメラを搭載していますが、LEDフラッシュなどはなく、フロントカメラも非搭載というシンプルさ。

 背面パネルが着脱できるようになっており、構造上防水や防滴といった機能はありません。カバーをはずした本体内部に、SIMカードやmicroSDカードのスロットがあり、バッテリーは着脱可能な1530mAhを搭載していました。

 デザインを見ると、本体側面の上部にイヤホンジャック、左側面にmicroUSB端子を備えており、右側面にはXperiaのトレンドとなるカメラキーと、丸い金属の電源ボタン、音量ボタンを配置。また、ディスプレー面下部にLEDのイルミネーションランプを備え、アプリからの通知などを光って知らせてくれます。

 特徴的なのは、背面の下部にスピーカーグリルを設けていること。この小さいボティーからすると相対的に大きい音を鳴らすことができ、xLOUDにも対応してしっかりとした音を出力することができます。また、通話時にはHDボイスやノイズキャンセリングに対応しました。

 手の中にすっぽりと収まるほどの小ささで、全体的に樹脂製ながらもサラサラとした触感で落ち着いた印象です。

 発売後に「Xperia E」へ、Firefox OSのテストロムがソニーモバイルから公開されたのも珍しい点。自身でインストール、運用できる人向けではあるものの、当時開発中のOSをインストールできるという、マニアにはたまらない展開をみたモデルでした。

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