このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第219回

山根博士のグロスマレビュー

高性能と高級感を両立した「OnePlus 8 Pro」、気になる赤外線カメラをテスト

2020年08月02日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

デュアル4800万画素を含む
高性能なクアッドカメラを搭載

 OnePlus 8 Proのカメラは他の製品にはない大きな特徴を持っている。まず4つのカメラのうち、縦に並ぶ3つのカメラは上から4800万画素(F2.2)の超広角、4800万画素(F1.8)のメイン、500万画素(F2.4)のカラーフィルターカメラが並ぶ。ひとつはずれて左に位置するのが800万画素(F2.4)の3倍望遠カメラだ。

 メインカメラのみならず、超広角カメラも4800万画素と高画質なものを搭載しており、暗所での撮影にも強い。超広角カメラは3cmまで近寄れるマクロカメラにもなる。そして望遠カメラは光学3倍、ハイブリッドで30倍のズーム性能を持つ。

 カメラのUIは一般的。下部のアイコンで0.6倍、1倍、3倍を切り替え。アイコンを長く押せば30倍まで自由な倍率でズームを調整できる。また標準は1200万画素での撮影となり、4800万画素で撮影する際は上部の「12M」アイコンをタップして「48M」に切り替える。なお、動画は最大4K 60fps撮影までに対応するが、手振れ補正撮影は4K 30fpsまでとなる。

OnePlus 8 Proのカメラは縦に3つ+左に1つの4つの構成

標準的なUI(左)。ズームは30倍まで(中央)。4800万画素撮影は切り替えが必要(右)

 ところでOnePlus 8 Proには他社品にはないカラーフィルターカメラが搭載されている。これは赤外線を使うことで写真の色合いに深みや独特の効果を与えるもの。他社のカメラが搭載する白黒カメラのように、写真の仕上がりをより美しくするためのものだ。

 ところがこのカメラは一定の条件の被写体を撮影すると、赤外線カメラとして透視撮影ができてしまう。「洋服が透ける」などともネット上では話題になったが、実際はどうなのだろうか? カメラ画面の右上のアイコンをタップすると、フィルター効果をかけた写真が撮影できるが、その中から「フォトクロミック」を選ぶと赤外線フィルターを利用した撮影となる。白黒写真のように見えるが、「モノクロ」フィルターで撮影した場合と色合いは大きく違う。

 では実際にフォトクロミックフィルターを通してリモコンを撮影してみた。赤外線を通す被写体ならば、目ではわからないが赤外線フィルターを通すと内部が見える。実際にリモコン内部にある電池や基盤が撮影できた。使い方によっては便利なものの、OnePlusはプライバシー上の問題からOxygenOS 10.5.10でこの機能を無効にするとのこと。

 また、フォトクロミックフィルターを手で隠して風景写真などを撮ってみたが、目に見えるほどの効果は確認できなかった。特定の条件で効果を発揮すると思われる。

フィルターから「フォトクロミック」を選択。(中央)赤外線フィルター効果での撮影。(右)「モノクロ」のフィルターでは色合いは異なる

リモコンを普通に撮影(左)。フォトクロミックフィルターを使うと内部が写る(右)

 それでは以下、作例を並べる。いずれも筆者の居住する香港で撮影した。

倍率の差を確認。0.6倍(1200万画素、4000x3000ドット)

標準(1200万画素)

3倍(1200万画素)

4800万画素で撮影(8000×6000ドット)

街中を撮影(1200万画素)

果物店の店頭(1200万画素)

マクロで小籠包を撮影(1200万画素)

食事に近寄って撮影(1200万画素)

【まとめ】高品質で高性能なOnePlus 8 Proは
日本に参入したら受け入れられる

 OnePlus 8 Proの価格は8+128GBモデルが899ドル(約9万5000円)、12+256GBモデルが999ドル(約10万5000円)と高価なものの、スマートフォンとしての性能、カメラスペック、本体の仕上げはいずれもその価格に相応しいと言えだろう。OnePlusの日本参入の話は現時点ではまったくないものの、日本の消費者にも十分受け入れられる製品であると感じられた。

 今回はフォトクロミックフィルターを試すために、ファームウェアがアップデートされていない製品を海外端末輸入販売店の「野木亜堂本店」に探してもらった。名前からわかるようにノキアの端末が世界でメジャーな時代から海外製品を販売しているショップであり、今回の難題も日本語で対応してもらうことができた。なお技適のない海外モデルは法令にのっとって日本で利用することが必要だ。

■取材協力

■関連サイト

山根博士のオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン