このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

高性能な第2世代AMD EPYCプロセッサ搭載、ユースケースが多様化するHPC市場への対応を図る

HPE、HPCやAI/DL向け「Apollo 2000 Gen10 Plus System」提供開始

2020年07月09日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

現在のHPC市場のキーワードは「エクサスケール」そして「多様性」

 HPEでHPCやAI分野を担当する根岸氏は、現在のHPC市場における技術トレンドについて説明した。そのキーワードは「エクサスケール」、そして「多様性」だという。

 まず「エクサスケール」は、世界トップクラスのHPC/スーパーコンピューターの処理能力が「ExaFLOPS(エクサフロップス)」単位にまで向上していることを指す。

 「たとえば先日TOP500で世界一位となった『富岳』(理化学研究所)の処理性能は、理論値でおよそ0.5ExaFLOPS。つまりHPC分野は、処理性能を“エクサ”という単位(エクサスケール)で表現する時代に入ってきている。これからさらにそういう規模のマシンが出てくる」(根岸氏)

 たとえば、来年(2021年)構築完了予定の米国オークリッジ国立研究所(ORNL)のスーパーコンピューター「Frontier」は1.5ExaFLOPS以上、また2022年に構築完了予定の米国ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)「El Capitan」は2ExaFLOPS以上の実現が計画されており、まさに“エクサスケール時代”になるという。ちなみに、これらのスパコンはHPE(Cray)が開発や構築に加わっており、第3/第4世代のEPYCプロセッサを採用するほか、AMD製GPUも搭載して多様なワークロードに対応できるハイブリッドなアーキテクチャになっている。

米国の各研究機関で構築中の“エクサスケール”スーパーコンピューター。HPE(Cray)が開発や構築を手がけ、その多くでAMD EPYCも採用されている

 そうした動きの一方で「多様性」も求められるようになった。HPCの“使われ方”の多様性、ワークロードの多様性が「“カンブリア爆発”と言えるような」ペースで進みつつあると、根岸氏は説明する。

 「従来の科学技術計算だけでなく、人工知能(AI)やビッグデータ解析、そういう多様なワークロードをサポートするシステムの時代でもある。こうした動きの背景にあるのは、現在あらゆる企業が取り組んでいるDX(デジタルトランスフォーメーション)だ」(根岸氏)

 “使われ方”が多様化するのに伴って、それを使う業種も多様化していく。従来の研究機関や製造業だけに限らず、金融、小売、医療など、幅広い業種でのHPC活用が進みつつあるという。

 こうしたHPC市場において、新たなアプローチが求められるコンピュート、ソフトウェア、ストレージのすべてに継続的な投資を行い、さらにはそれを包括的なサービスとして(as-a-Service型で)提供する体制を整えている点が、HPEの持つ優位性だと根岸氏は説明した。

 なお、HPC領域におけるチャレンジ(課題)は“ムーアの法則の終焉”である。近年、プロセスルールの微細化が困難になり、プロセッサの性能向上を求めると、同時にTDPの上昇も発生して「熱の問題が一番のボトルネックになっている」という。そのため、熱の問題をどう解消し、高TDPのプロセッサを格納可能にできるようにするかが、一番の鍵となっていると説明した。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    ITトピック

    実用化が楽しみすぎるスマート技術たち 「長距離ワイヤレス給電」から「室内向け太陽電池」「超音波センサー」まで

  2. 2位

    sponsored

    AIインフラ市場“一強体制”を崩せるか AMDが「Helios」で体現するオープン戦略とフィジカルAIのラストマイル

  3. 3位

    ITトピック

    IT技術者の約半数が「AIの進化で転職を意識」/これから起きるのは「SaaSの死ではなく変容」/バックアップ市場は堅調に成長、ほか

  4. 4位

    デジタル

    買い切り型クラウド「pCloud」がDX総合EXPOへ CEO来日で日本展開を加速

  5. 5位

    ITトピック

    6.4万人の熱狂をAIが導く FIFA W杯全スタジアム「デジタルツイン」化が変えた観戦体験

  6. 6位

    デジタル

    kintone MCP Server とは?現在提供されている3つの選択肢をフラットに比較

  7. 7位

    データセンター

    IOWNによるGPU分散インフラ「GPU over APN」実証環境を開放 NTTドコビジが全国8拠点をつなぎ提供

  8. 8位

    sponsored

    「IT機器が高すぎる」「熟練メンバー不在で分からない」… 情シスさんの“現場の悩み”をエンジニア3人に聞いてみた

  9. 9位

    Team Leaders

    SharePointリストへの登録データを、CSVファイル形式に成形/変換して自動保存する方法

  10. 10位

    Team Leaders

    AIエージェントが顧客対応から“恋愛相談”まで マッチングアプリwithのCSを変えたチャネルトーク

集計期間:
2026年07月13日~2026年07月19日
  • 角川アスキー総合研究所