フルHD解像度では不自由のない性能
タイトルによってはWQHDも狙える
さっそく、ベンチマークで本製品の実力をチェックしてみよう。まずはCPUの性能を計測する定番ベンチマーク「CINEBENCH R20」で、マルチスレッドテストおよびシングルスレッドテストのスコアーを計測している。
「CIENEBENCH R20」では、マルチスレッドテストのスコアーが4118pts、シングルスレッドテストのスコアーが481ptsと、ノートPC向けCPUでありながら極めて高い性能を発揮できている。特にマルチスレッド性能には注目で、デスクトップPC向けのハイエンドCPUに並ぶ処理能力を備えているのは驚きだ。シングルスレッド性能も低くはないため、ゲーム用途からコア数が影響しやすいクリエイティブ用途まで、問題なくこなせるだけの性能を備えていると言っていい。
続いてPCの総合性能を測るベンチマーク「PCMark 10」の結果も見てみよう。
本テストにおける総合スコアーは5196。総合スコアーも高水準ではあるが、バランスがいいパーツ構成のため、アプリ起動やブラウジングでの性能を測る「Essentials」やオフィススイートなどでの作業性能を測る「Productivity」はもちろん、画像・動画製作などクリエイティブ系の「Digital Content Creation」といったテストグループ別のスコアーも良好だ。特に苦手なテストがないことから、用途を選ばずに使っていけることが分かるだろう。
続いてはゲーム系のベンチマークだ。まずはPCの3D性能を計測する定番ベンチマーク「3DMark」の結果から見ていく。テストはDirectX 12 APIの「Time Spy」、およびDirectX 11 APIの「Fire Strike」の計2つを実行している。
DirextX 12系のテストである「Time Spy」は、スコアーが5752とまずまずの結果に。テスト中のフレームレートはおおむね30~25fpsと60fpsに届かないが、高負荷かつWQHD解像度でのテストであるため、この点は致し方ないだろう。
一方フルHD解像度のテストである「Fire Strike」は、総合スコアーが13550、テスト中フレームレートが57~70fpsと、おおむね60fpsを達成できている。テストは実際のゲームよりも重めに作られているため、基本的には多くのタイトルで快適動作が可能と言えそうだ。
続いて、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を試してみよう。解像度はフルHDに固定し、画質は最高品質と高品質(ノートPC)の2パターンで計測を実施した。
最高品質ではスコアーが12408、高品質(ノートPC)ではスコアーが13727で、いずれも最高判定である「非常に快適」を実現できている。負荷が軽めのMMORPGということもあり、問題なく平均60fps以上を達成可能だ。
実際のゲームでもフレームレートを見てみよう。タイトルは「バイオハザード RE:3」を使用し、DirectX 12 API、フルスクリーン設定で、テクスチャ品質を「高(1GB)」、それ以外の項目をもっとも重くなるよう調整。ゲーム中盤の警察署前で1分間ゲームをプレイした際の平均・最小フレームレートを、フルHD解像度で計測している。
フルHD解像度におけるフレームレートは平均78.4fps、最小51.1fps。計測は比較的負荷の高いシーンで実施しているが、それでも平均60fps前後の高いフレームレートを発揮できる。このクラスのゲームを最高水準の画質で快適プレイできるノートPCはそれほど多くないが、本製品の場合はさらに本体のコンパクトさがあるため、自宅で使うもよし、外出先で使うもよしと、実に幅広く活用できるのは魅力的だ。
クリエイティブアプリも2つほど試してみる。まずは「Lightroom Classic CC」で、132枚のRAFファイル(4000×6000ドット、容量2.97GB)を最高画質のJPEG画像に書き出すまでの時間を計測した。
書き出し完了までの時間は約3分28秒。強力なCPUを搭載しているおかげもあって、十分に高速な書き出しが可能なため、外出先で写真を撮影し、そのまま現像するような作業フローにも活用できそうだ。
続いては「Handbrake」で動画のエンコードを試してみよう。今回は再生時間7分41秒の4K動画を、「Super HQ 1080p30 Surround」設定で解像度フルHDのMPEG4ファイルにエンコードするまでの時間を計測している。
エンコード完了までにかかった時間はおよそ17分18秒で、やはりノートPCとしては高い水準のパフォーマンスを発揮できている。モバイル用のクリエイティブ用途PCとしてもしっかり活躍してくれるだろう。
コンパクトで可搬性◎
普段使いノートPCとしてもアリかも
ROG Zephyrus G14は、フルHD解像度のPCゲームを快適にプレイできるだけの性能を確保しつつ、日常的な持ち運びも可能なだけの本体サイズ・重量を実現した秀逸なモバイルゲーミングノートPCだ。
フルHDならほぼどんなゲームも快適に動作するスペックを有し、それでいて同スペッククラスの中では薄型・軽量。20万円台後半以上であってもおかしくない性能ながら、20万円ちょっとで購入できるコストパフォーマンスの高さもあり、お買い得感も高い。
同スペック帯では、15インチ以上とよりサイズが大きいPCが多い中、14インチと小さめで、自宅でゲーミングPCやクリエイティブPCとして使うもよし、バッグに入れて外出先に持ち運んで使うもよしと、極めて汎用性が高いのが何よりの魅力と言える。また本製品では非搭載だったが、天板のアニメーションディスプレー「AniMe Matrix」も唯一無二の特徴ではあるため、気になる方はそちらもチェックしてみるといいだろう。
(提供:日本AMD)