ワークスモバイルジャパンは6月11日、アルテ サロン ホールディングスが、4月よりヘアサロン「Ash」「NYNY」で働く約2000名の美容師に「LINE WORKS」を導入したと発表した。本社と店舗・スタッフ間の情報共有や新人教育で活用しており、業務効率・美容技術向上を実現したという。
アルテ サロン ホールディングスは、美容師がグループから離脱することなく独立できる暖簾分け型フランチャイズ事業を手掛けており、グループ会社のアッシュ、ニューヨーク・ニューヨークを通して、ヘアサロンAshを首都圏を中心に126店舗、NYNYを関西圏に29店舗運営している。
先般の新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言発令に伴い、Ash、NYNYは全店休業対応を実施。この期間を新人・若手スタッフへの美容技術研修や社内の情報共有体制の整備などに有効活用するためにLINE WORKSを導入した。PCを所持していないスタッフも多かったため、スマートフォンを所持していれば誰でも簡単に使える点と強固なセキュリティ環境が導入の決め手となったという。
アッシュでは、約200名の新入社員をはじめとする、若手社員(美容師)への教育をオンライン化した。社内でも特に技術力の高い美容師がシャンプーやヘアカットなどの教材動画を撮影し、LINE WORKSの「掲示板」で共有。動画を視聴した新人・若手社員も実演動画をアップロードし、アドバイスを受けながら技術を磨いている。なお、休業期間における動画の総再生時間は約1000時間を超えた。
また、ギブリーが提供するAIアシスタント作成ツール「PEP(ペップ)」を用いて、社内の問い合わせや資料探しなどに自動応対するチャットボットを作成し、LINE WORKSに連携。店舗から本社への問い合わせが大幅に減少し、業務効率向上に貢献したという。
さらに、本社と店舗・スタッフ間の情報共有、契約書や注文書などの書類のやりとりに加え、オーナーや美容スタッフ同士の業務連絡もLINE WORKSに一本化。従来のFAXや電話に比べてスムーズな情報共有が可能になり、シャドーITの防止にも寄与しているという。複数の機能を使い分けており、本社からの連絡においては、店長やオーナーへの連絡にはトーク、約1500人のスタッフへの一斉連絡は掲示板を活用。コロナ禍における店舗休業時には、スタッフのメンタルケアを目的として「アンケート」を使ったコミュニケーションも実施した。
アルテ サロン ホールディングス 執行役員 営業統括本部長の大山高寛氏は、「今後さらにLINE WORKSの活用の幅を広げ、例えば首都圏が拠点であるAshと関西が拠点であるNYNYのコミュニケーションを促進するなど、事業会社の壁を越えてグループ横断的に使用していく計画をしています」とコメントしている。