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Comet Lake-SことデスクトップPC向け第10世代Core発表、最上位のCore i9は10コア最大5.3GHzでCore i7/i5/i3はHT解禁!

2020年04月30日 22時00分更新

文● ジサトライッペイ 編集●ASCII

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ついにCore i5のHTが解禁!Core i3のHTも復活

デスクトップPC向け第10世代Core i5/i3プロセッサーのラインアップ

 Core i5はCore i5-10600K(6コア/12スレッド、4.1~4.8GHz)、Core i5-10600KF(6コア/12スレッド、4.1~4.8GHz)、Core i5-10600(6コア/12スレッド、3.3~4.8GHz)、Core i5-10500(6コア/12スレッド、3.1~4.5GHz)、Core i5-10400(6コア/12スレッド、2.9~4.3GHz)、Core i5-10400F(6コア/12スレッド、2.9~4.3GHz)の6モデル。前述の通り、自動クロック上昇機能はTB 2.0となる。なお、K付きはCore i9/i7と同様TDPが125W。

 Coreプロセッサーファミリーの末弟、Core i3ブランドは3モデル。Core i3-10320(4コア/8スレッド、3.8~4.6GHz)、Core i3-10300(4コア/8スレッド、3.7~4.4GHz)、Core i3-10100(4コア/8スレッド、3.6~4.3GHz)になり、いずれもTDPは65W。

 ここでもトピックはやはりCore i5とCore i3のHTの解禁だろう。しかし、長年HTなしの立場だったCore i5とCore i3では事情が少々異なる。と言うのも、Core i3のHTに関しては、第7世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Kaby Lake-S)まではサポートされていた機能で、第8世代Coreプロセッサー(Coffee Lake-s)で消えてしまった機能だからだ。

 それもそのはずで、第8世代のCore i3では物理コアが4コアに増え、HTが有効のままだと第7世代Coreプロセッサーで言うところのCore i7にかなり近しい仕様になってしまった。そうなってくると市場在庫の問題もあり、いくらなんでも1世代でそこまでがらりとラインアップのバランスを崩すのは無茶というもの。なので、泣く泣く外したのでは? と邪推した記憶がある。

 ところがこのたびめでたくCore i3の4コア/8スレッド仕様が解禁になり、動作クロックの仕様も含め、とうとう第7世代のCore i7に追いついてしまったというわけだ。というわけで、今回のアップデートで最も強烈にテコ入れされたのはのは実はCore i3シリーズだと筆者はにらんでいる。これはIntelからの「第7世代Coreプロセッサー以前のCPUを使っているユーザーは早々に買い替えるべきだ」という強いメッセージに思える。

第7世代Coreプロセッサーの最上位であるCore i7-7700Kや前世代の同セグメントであるCore i3-9320のスペックを第10世代のCore i3-10320と比べてみた。ご覧の通り、今回のCore i3は第7世代のCore i7と肩を並べる存在になっており、値段は半額以下になっていることがわかる。赤字の部分はむしろCore i3のほうが優秀なところ

 もしくは、近年著しい論理コアの数がものを言うソフトウェアやマルチタスキングシーンの拡大を受け、「ローエンドでも8スレッド」という強みをもたせたかったのかもしれない。最下位モデルであるCore i3-10100の北米価格は122ドル(日本円換算で約1万3000円)。おそらく日本で販売する時は現行モデルのCore i3-9100(4コア/4スレッド、3.6~4.2GHz)相当の1万5000円前後になると思うが、スレッド数は倍になり、動作クロックも伸びているという点で十分に買い替える価値がある。

 現在、競合であるAMDの4コア/8スレッド最安CPUは実売価格2万円前後の「Ryzen 3400G」。これは大きなアドバンテージになるかもしれない。また、サポートメモリークロックはCore i5が第9世代Coreプロセッサーと同じくDDR4-2666で据え置き、Core i3ではDDR4-2400からDDR4-2666に引き上げられている。

 さて、そんなCore i3に近しいブランドとして、低価格PC向けのPentiumやCeleronも新ラインアップが登場した。詳しいスペックを見ていこう。

デスクトップPC向け第10世代Coreプロセッサーと同世代となる、PentiumとCeleronのラインアップ

 Pentium GoldシリーズはPentium Gold G6600(2コア/4スレッド、4.2GHz)と、Pentium Gold G6500(2コア/4スレッド、4.1GHz)、Pentium Gold G6400(2コア/4スレッド、4GHz)の3種類。Coffee Lake-S Refresh世代のPentium Goldシリーズと比べると、サポートメモリークロックがDDR4-2400からDDR4-2666に引き上げられている。

 一方で、Celeron GシリーズはCeleron G5920(2コア/2スレッド、3.5GHz)と、Celeron G5900(2コア/2スレッド、3.4GHz)の2モデル。Pentium Goldシリーズと同じく、メモリーサポートクロックがDDR4-2400からDDR4-2666に底上げされているのがポイントだ。

 PentiumもCeleronも動作クロックが上がっているが、どちらもこれまでと同様、Turbo Boost機能はない。とは言え、クロックを引き上げている影響なのか、TDPはこれまで一部54WのSKUもあったが、すべて58Wにアップしているのも興味深い。Comet Lake-S世代では14nmプロセスのまま動作クロックをさらに上げているため、TDPが上がってしまうのはいたしかたないだろう。

 その一方で、型番末尾に「T」が付く省電力モデルも発表されたので紹介したい。

Comet Lake-S世代の省電力モデルのラインアップ

 TDPはすべて35W。CoreプロセッサーはCore i9-10900T(10コア/20スレッド、1.9~4.5GHz)、Core i7-10700T(8コア/16スレッド、2~4.4GHz)、Core i5-10600T(6コア/12スレッド、2.4~4GHz)、Core i5-10500T(6コア/12スレッド、2.3~3.8GHz)、Core i5-10400T(6コア/12スレッド、2~3.6GHz)、Core i3-10300T(4コア/8スレッド、3~3.9GHz)、Core i3-10100T(4コア/8スレッド、3~3.8GHz)の7モデルとなる。

 そのほか、Pentium Gold G6500T(2コア/4スレッド、3.5GHz)、Pentium Gold G6400T(2コア/4スレッド、3.4GHz)、Celeron G5900T(2コア/2スレッド、3.2GHz)をラインアップ。

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