【本日の在宅向上製品】
ヘルシオ ホットクック KN-HW16E
実売価格5万4000円前後
シャープ
https://jp.sharp/hotcook/products/knhw16e/
おうち最高!在宅中の今こそ使いたいモノやアイデアを試していく、アスキー在宅向上委員会の盛田諒ですこんにちは。委員会の第一回活動報告はシャープの「ヘルシオ ホットクック」。言わずと知れたほったらかし調理家電の定番製品ですが、こいつに料理の概念を破壊されました。
ホットクックはざっくり「食材を入れてスイッチを押すだけでめしが作れる」という炊飯器みたいな調理家電ですが、これを突き詰めると本当にとことん手を抜いてでたらめに旨い料理が作れます。
●極限まで雑にいける
真骨頂はなんといっても無水カレー。カット野菜、トマト缶、カレー・シチュー用の肉、カレールー(1箱ぶん)を用意したら、袋を開けて鍋にぶちこみボタンを押すだけ。この雑さで旨いカレーが完成します。
トマトを入れすぎたせいでカレー風味のトマトシチューみたいな味になりましたがこれはこれで美味でした。3歳児も気に入って速攻完食。しかしこの工程を料理と言っていいものか。料理の概念が乱れます。
ただホットクックは初めに一気に温度を上げて保温するような加熱方法をとるため夕方完成に予約しても昼間からカレーの匂いがただよい、在宅勤務に支障をきたすという問題はありました。内鍋・内ぶたへの匂い移りを避けるためにもルーやカレー粉はラストに入れたほうがいいですね。
みそ汁も雑に作れます。冷蔵庫に残っている野菜を適当に切ったら水とみそを入れてボタンを押すだけ。皮はむかず、だしもとらず、それで超うまいみそ汁ができます。このみそ汁毎日作るよって言われたら結婚ですね。
ホットクック愛用者の勝間和代さんにならい「野菜、同量の水、全量の5%のみそ」というルールを守れば目をつぶっても作れます。勝間さんもブログに書いてましたが、もはやインスタントみそ汁です。やってることは雑なのに仕上がりは完璧という素晴らしさ。早く人生もそうなってくれ。
同じく勝間さん提唱の「塩分は全量の0.6%」ルールにしたがえば肉野菜炒めも楽勝です。カット野菜と肉を用意したら、袋を開けて鍋にぶちこみ、0.6%の塩を振ってボタン押すだけ。必要なのは重さをはかるスケールと、「600gの0.6%は?」と計算させる音声アシスタントくらいです。
あとは手動の「炒めモード」で4分炒めれば完成。食材から水分が出てくるので炒め蒸しという感じになりますが野菜の歯ごたえは残っていて大変美味です。当日の食卓はほぼ全品がホットクックとなりました。
●使い倒さないと真価が発揮できない
あらためてホットクック最大の特長は料理が旨いこと。ほったらかしができても炊飯器調理と変わらないレベルの味だったら炊飯器でええやんって話になるので、旨いことはほったらかしの必要条件なのです。
なぜホットクックが旨いかというと、一つは食材の水分を活かす無水調理ができるから。フタの密閉性が高く、内ぶたについてるポコポコで食材の水分をポタポタ循環させることで出汁なしでも旨みが出ます。なので野菜に塩振って火入れるだけで旨い。ストウブのような鋳物調理鍋と同じですね。
ホットクックには食材をかき混ぜる「まぜ技ユニット」という棒があるので、じっくりコトコト系の料理、とろみがついたシチューもうまく仕上げられます。ポタージュなんかはブレンダーなしでもとろとろです。
ただしこのホットクック難点もあって、かなり人を選びます。
勝間さんも書いてましたが公式のレシピブックにしたがって料理を作るだけだと正直いまひとつです(角煮は旨かったけど)。
しかしこいつを調理器具とみなし「1時間蒸し」「4分炒め」「10分煮込み+混ぜなし」などの手動メニューを使うようになると前述のように料理の概念が破壊されます。ググれば先達が試行錯誤した記録が出てくるので、情報を参考にアレンジするだけでうまくいってくれます。
そして一般的なほったらかし調理家電が1万円台から売られる中、ホットクックは実売4〜5万円で最高級です。正直ほったらかし調理やるだけなら実売2万円弱で売ってるアイリスオーヤマの電気圧力鍋で全然いいんですが、ホットクックは他にない唯一無二の調理手法を楽しめます。
要するに、かなりマニアックな趣味のアイテムです。
シャープはそもそもヘルシオがそうなんですが低酸素調理とか過熱水蒸気調理みたいにマニアックな調理手法を使える民生機を普通に出してくるんで混乱するんですよね。目のつけどころがシャープってそういうことですかね。そのぶんファンコミュニティが熱いのが面白いです。
●ちょっとマニアックだが面白い
というわけで、ホットクックはちょっとマニアックな使い方が要求されますが、料理の概念を破壊してくれる満足度の高い在宅向上アイテムでした。今後も報告を続けたいと思います。以上、盛田が自宅からお伝えしました。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。3歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。
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