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“まったく光らない”Fractal Designコラボモデルが登場

“ゲーミングPC=派手に光る”という固定観念を覆す、「ZEFT R9FD」の大人な魅力

2020年03月25日 19時00分更新

文● 宮崎真一 編集● ASCII

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――天板の付属品はZEFT R9FDでも同梱されますか?

中嶋氏:はい。ZEFT R9FDと一緒にもう1つの天板が同じ箱に付属します。デフォルトはスリットのない通常の天板ですので、ケース内部の冷却を重視するお客様は、スリットのあるほうに換装してお使いいただければと思います。実際に自身で試してみましたが、ドライバレスで簡単に取り換えができました。

ZEFT R9FDの天板を、付属のスリット付きモデルに変更した様子

――これだけ扱いやすいケースですと、組み立て作業を行なうスタッフからは好評ではないですか?

西川氏:Define 7は非常に機能性の高いケースで、組み立てやすいのも事実です。ですが、ラジエーター1つ取ってみても、フロント、天板、リア、ボトムと4か所に取り付け可能になっていまして、お客様の要望により、ラジエーターの場所を変更することもできます。弊社としてはその声に応えていく必要がありますので、実際の作業はそれなりに負荷があると思います。

――ZEFT R9FDはゲーミング向けモデルとして発売されていますが、ゲーマーの方というとLEDを派手に光らせているイメージが強いです。その点はどうお考えですか?

中嶋氏:確かに、僕もゲーマーの方というと同じイメージを持っています。なのでゲーマー向けモデルとFractal Designはイメージ的には結びつかないようにも思いますが、ゲーミングモデルだから光らないといけないとも思ってないです。

西川氏:自宅ではDefine R6を使っているのですが、僕は24時間PCを付けっぱなしにすることが多いです。そういった用途では使用していない時も四六時中ケースからLEDの光が漏れるのは、あまりいただけないと感じています。長時間ずっとゲームをプレイするようなコアなゲーマーには物足りなく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、PCを付けっぱなしにして、気が向いたときにゲームをプレイするといった用途の方には、ZEFT R9FDは向いていると思います。

――先ほどのビジュアルイメージ的には、ゲーミング向けだけでなくクリエイター向けモデルとしても興味を持つユーザーが多いようにも思いますが、そういったご予定はありますか?

西川氏:とくにクリエイター向けモデルとして謳うことはないですが、たとえば、動画のエンコードやトランスコードといった処理は比較的時間が掛かります。その処理を行なっている間、LEDが常時点灯している必要はないと考える方はいらっしゃると思います。また、大学の研究室やそれこそオフィスなどでは、PCケースのLEDが派手に光るのは業務上あまり望ましくないのではないでしょうか。そういった用途に、ZEFT R9FDの“あえて光らない”というコンセプトは合致していると考えています。

――CPUにRyzenを採用した理由はなんですか?

西川氏:市況的なこともありますが、弊社ではRyzenの人気が高いためですね。それに加えて今回、内部を黒で統一しようという裏コンセプトがありました。ブラックの基板でLEDがまったく付いていないマザーボードを探したんですが、合致するモデルはそう多くありませんでした。その中から、弊社が取り扱っているものを条件に選んだのがASRockの「X570 Phantom Gaming 4」でした。ですから、今回はどちらかというとマザーボードありきでCPUをチョイスしています。

――マザーボードが先に決まっていたのですね。

西川氏:はい。ですが弊社では、Fractal Designのケースを選ぶお客様のRyzen率は非常に高いですね。自作経験がある方が、IntelよりもRyzenをチョイスし、Fractal Designのケースを選ぶ傾向が強いようです。

――今回、SSDがPCI-E Gen.4対応のものなんですね。

西川氏:今までGen.4対応のSSDは、発熱の懸念もあって扱っていませんでした。ですがヒートシンクを選定してパフォーマンスを確認し、今回のZEFT R9FDからGen.4のSSDを全てヒートシンクを取り付ける仕様で採用しています。Ryzenプラットフォームの利点であるPCI-E Gen.4を活かしていきたいですしね。

――ケース以外にもCPUクーラーや電源ユニットもFractal Design製ですね。

中嶋氏:はい、コラボモデルとしてどちらもFractal Design製のものでまとめています。

西潟氏:ZEFT R9FDに採用いただいている簡易水冷クーラーの「Celsius S36」は、少し古い製品ではあるのですが、360mmサイズのラジエーターを採用しており、冷却性能は最新モデルと比べても引けを取らないほど高いです。それこそ、Threadripperも十分冷却することが可能です。

 また弊社のほうで、ラジエーターが240mmサイズのモデルの動作音や冷却性能の検証を行なったのですが、いくつかピックアップした中では同じCelsiusシリーズの「Celsius S24」が一番静かでよく冷えるという結果が得られました。Celsius S36は、ラジエーターがそれより大きな360mmサイズですので、さらに冷えるということになります。

アスクが行った冷却性能テスト(※)の結果。ラジエーターのサイズが240mmのCelsius S24のテストなので、あくまでも参考値だが、冷却性能は優秀だ

一方こちらは騒音値テスト(※)の結果。Celsius S24が最も静かという結果が得られている

※参照:https://www.ask-corp.jp/guide/cpu-liquid-cooler-2019-summer.html

――電源ユニットについてはいかがですか?

西潟氏:電源ユニットには「ION+ Platinum 860P」を採用いただいてますが、ケースメーカーが作った電源ユニットらしく、ケースへの組み込みやすさが製品開発において重視されています。具体的には、このION+ Platinum 860Pの各種ケーブルが非常に柔らくなっていまして、他社製品では比較的堅めのメインの24ピンケーブルもかなり簡単に曲げることが可能です。

 ですので、ケース内でのケーブルの取り回しがかなり容易になっています。さらにこのION+ Platinum 860Pには、低負荷でファンの回転を停止する「Zero RPMモード」用のスイッチが用意されています。アイドル状態の動作音を少しでも抑えたい場合には、このZero RPMモードを使っていただければと思います。

中嶋氏:ちなみにZEFT R9FDでは、このZero RPMモードはオフ、つまり常時回転するモードとなっています。もちろん、お客様のほうでZero RPMモードに切り替えて使用するといったことも可能です。

西潟氏:また、おもしろいところでは、Define 7のオプション品として、強化ガラスを採用した右側面用サイドパネルの発売も予定しています。両サイドを強化ガラスにすることで、マザーボードベースの裏面の配線を外から見るといったことも可能です。

ZEFT R9FDを囲む西川氏と西潟氏

 昔のPCは、中嶋氏が言及するように、光らないことが当たり前だった。それがいつしか、光ることが当たり前の時代になっている。そうした時代において、ただ光らないだけでなく、PCケースにFractal DesignのDefine 7を採用することで、西潟氏の言葉を借りると「環境に溶け込む点」がZEFT R9FDが最大の魅力ではないだろうか。

 LEDのきらびやかな光に辟易しているユーザーが少なからずいることは事実だ。ZEFT R9FDの価格は税抜きで27万9800円と安価ではないものの、大人向けの落ち着いたPCを探している人にとっては、食指が動くモデルであることは間違いない。

 さて、ZEFT R9FDの持つパフォーマンスはどの程度なのだろうか。後ほど、テストによりそのポテンシャルを探ってみたいと思う。

(提供:セブンアールジャパン)

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