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「起業家教育標準カリキュラム」公開記念座談会

人生の選択肢を増やせ!全国の高校生に起業家マインドを

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ついに公開される「起業家教育標準カリキュラム」

 中小企業庁が今年度「地域創業機運醸成事業」として行っている高校生向けの「起業家教育」は、創業にあまり関心のない若年層に対して「起業家マインドの醸成」と「創業に対するイメージの確立」を図り、開業率の低い日本で未来の創業者を創出することを目的としている。起業家マインドは、起業家や経営者だけに必要なものではなく、"人生100年時代"といわれるこれからの時代でこそ必要とされる素養でもある。

 2020年春、「令和元年度起業家教育事業」での高等学校5校でのトライアルが終了し、その成果をもとにしてまとめられた「起業家教育標準カリキュラム」が公開された。そこで、このカリキュラムが作られるまでの裏話や、今年度の成果、今後の「起業家教育事業」における課題などを、カリキュラムの監修を務めた小磯卓也氏、鈴木健氏を中心に、関係者6人に語ってもらった。

Speakers

■監修

小磯卓也 氏
「Personal Marketing」代表取締役社長
完全非営利団体「一般社団法人七夕協会」代表理事
「Brandear」の創業を経て、2015年にマーケティング会社「Personal Marketing」を設立。起業家教育の支援、地方創生などに携わり、起業家教育事業では「標準カリキュラム」の監修を務めている。

鈴木健氏
学校法人角川ドワンゴ学園
N高等学校 キャリア開発部
PBL課長/起業部顧問、経営管理修士
2018年、本気で起業を目指す教育プログラム「N高起業部」を立ち上げ、顧問に就任。初年度に生徒の法人設立を実現。小磯氏らとともに、起業家教育事業の監修を務める。

■中小企業庁

合澤辰哉氏
経済産業省 中小企業庁
経営支援部 創業・新事業促進課
創業促進係

寺川雅樹氏
経済産業省 中小企業庁
経営支援部 創業・新事業促進課
創業促進係

■事務局(KADOKAWA/角川アスキー総合研究所)

鎌田大輔
KADOKAWA
ビジネスプロデュース局
アカウントビジネス部

ベルマーカス麻里
角川アスキー総合研究所
起業家教育事業担当

生徒も先生も試行錯誤しながら取り組んできた起業家教育

――まずは「令和元年度起業家教育事業」の感想をお願いします。

鈴木健氏(以下、鈴木):この事業についてお話をいただいた昨年は、N高で起業部を始めて2年経ち、他校から「うちの学校でもやってみたい」という問い合わせが増えて、現場のニーズを非常に感じていた時期でした。
 起業家教育事業を1年間見てきて、生徒達がとても楽しそうに取り組んでいる姿が印象的でしたし、新しい教育という意味でもすごく面白かったですね。起業に興味がなく授業として参加したという生徒もいましたが、発表ではとてもイキイキしていました。そういった生徒達の明るい表情を見ることができてよかったです。

小磯卓也氏(以下、小磯):私は、監修者としてマニュアル作りに携わりました。これまで経営者と大学生に起業について教えることはありましたが、今回はアルバイトすらやったことのない高校生が対象で、お金に対する概念や経験もないため、どこまで噛み砕いて説明すればよいのか悩みながら作成してきました。
 高校生に向き合って、現在だけでなく将来にも向けて考えて作ることはとても大変でした。学校というルーチンの中で、“起業”を自分ごととしてどうやって捉えてもらうのかが一番のポイントで、「起業は楽しく、自分ごとである」「本当に楽しかった」という間口をひろげるためにはどうしたらいいのかを1年かけて考えながら作ってきました。

寺川雅樹氏(以下、寺川):カリキュラムについては一言でいうと「内容が難しい」と感じました。結構ハイレベルで、恥ずかしい話ですが、ちょっと読んでわからない専門用語もあり検索して調べた単語もあります。このカリキュラムを、ゼロベースの高校で行うのはハードルが高いのでは……という点も懸念しているため、その手前の土台作りもしっかり行っていきたいと思っています。
 一方で、どんどん進めていける学校については、カリキュラムを使ってビジコンをはじめ、その先に繋げていきたいですね。生徒達が自主的に商店街と事業をやるなど、実際にアウトプットするところまで横展開に広がることを期待しています。

合澤辰哉氏(以下、合澤):私は今年度からのこの事業に参加しました。難しいカリキュラムを1年間通してやることはハードルが高いのかもしれませんが、同時に、実際に1年生から起業家教育をやってみることで、これからの高校生活に「何か自分でできるのでは」と次の行動に繋げられることに意味があると感じました。やりがいもありますし、こういう事業をしなければ経験できないこともあり、プラスに働いていると思います。

鎌田大輔(以下、鎌田):事務局として、この1年間「起業家教育事業」を見てきましたが、現場では、最初は先生も生徒もどうしていいのかわからないという状態で、正直「これでピッチまでいけるのか」という不安もありました。しかし、メンターの方に協力していただき、最終的には見事、形になりました。生徒も先生もこの取り組みに参加することで、起業にふれて、新しい分野を知る良い機会になったと思います。
 さらに、来年に向けて自主的に先生から「こういうプログラムをやりたい」というお話や、この起業家教育事業に関係なく始められた先生もいらっしゃいました。最後は他の高校の先生も見学にいらして、これを機会にどんどん広がっていくという点でもよかったです。

――昨年度と比較して、何か感じられたことはありましたか?

ベルマーカス麻里(以下、ベルマーカス):昨年の起業家教育事業と大きく異なる点は、普通校のゼロベースから始めたことです。昨年は希望制で「起業したい」という意思をもつ生徒が多かったのですが、今年はまず言葉の意味を一つずつ説明するところからスタートしました。20時間の長いカリキュラムについていくこと自体が大変な面があり、生徒によって習熟度に差があり、段階に応じて対応を変えていく必要があるのではとも感じました。

寺川:昨年は10校の実践校ごとに取り組みの内容がまったく異なり、それぞれが特色のある内容になっていました。今年は標準的なカリキュラムを使い、どんな学校でもできるという事をやってみました。しかし、昨年の10校でのノウハウがそのまま使えるわけではなかったので、そういう点で難しさは感じましたね。

起業家とのふれあいで気付きが生まれた

――「ハードルの高さ」と「やって楽しかった」という2つのトピックがありましたが、カリキュラム作成について、この両面から今後に対するお考えを聞かせていただけますか。

鈴木:ハードルの高さについては、起業家教育に限らず、知らないものに対する恐怖心は人間ならありますね。これが他の教育カリキュラムと違う点は、先生にも恐怖心があるということです。学校の先生はほとんどビジネスを経験していないため、「自分がやっていいのか」という怖さがあるかもしれません。私も教育現場にいてわかるのですが、大人がビクビクしていると生徒にも伝わってしまう。自信を持つことは難しいですが、「やってみたい」という気持ちを持つことがキーポイントです。「カリキュラムを使いたい」という気持ちや、この教育に取り組むことで目の前の生徒がどう変わるか見てみたいという、大人側のモチベーションをあげることが大事だと思います。
 起業家教育は、「生徒がこれまでふれたことのない社会にふれる突破口」であり、「先生がこれまで見たことのない、生徒の姿を見る突破口」です。これ自体で完結するのではなく、入り口であるとして見ていただくとハードルが下がります。生徒も同様で、社会を知るひとつの入り口であるとすれば、楽しさにもつながるのではないでしょうか。

――やっていくなかで、生徒のモチベーションが変わってくる瞬間はどのような時でしたか。

ベルマーカス:生徒の学力や関心はバラバラなところからスタートしましたが、チームで何か考えてみようといった時に楽しくなる瞬間も生まれてきたようです。
 それ以外では、外部の起業家をお呼びした時です。お話を聞いたことで急激に視点が変わり、「ビジネスってこうやればいいのか」といった新しい気付きがありました。また、成功だけではなく紆余曲折した経験談を聞くことで、「夢を持ってなくても正しいんだ」といった生き方のヒントを得ていく事もありました。ベースとして授業を進めつつ、外部の刺激を適度にあたえることが大事だという事を改めて確認しました。

――新しい事にふれることによって生徒の世界観が広がっていき、知る事で楽しくなっていくと思いますが、「楽しさ」という部分で振り返るといかがですか。

小磯:2019年度の埼玉県所沢市が非常にわかりやすいと思います。意欲的な人が集まったからこそ、自分ごとになったというのもありますが、今回はもともと「自分ごとを仕事にしてはいけない」という考え方を持っている人が多かったんです。
 でも、高校生はこれからどんどん考え方や能力が高まっていく中で、一番の強さとなるのが熱意や楽しさです。考え方や能力は色々な人にヒアリングして身につけるものですが、高校生が寝ても覚めても本気でやりたい事は、楽しさから見つけなくてはいけないと思っています。 私が話した高校生は、1人はバイクが大好き、もう1人は洋服が好きという事だったので、「それを事業にしようよ」と話をしました。チームでやる場合は全員の希望が通るわけではなく多数決で事業を決めますが、この時、友だちの夢を応援するなどして個々にやりたいことが重なると、楽しさが倍増すると思いました。

高校生にも「お金の仕組み」を体感してほしい

――カリキュラム標準化に向けた動きについて教えていただけますか。

合澤:小磯さんがおっしゃったように、アルバイトをしたこともない高校生はお金のことについてふれあう機会もないので、いわゆる“経済”に対するさわりの学習は必要なことだと感じました。

ベルマーカス:高校生が自分達の考えや事業に対して、どういう売り上げを予測するのかはなかなか難しい面がありますね。事業計画をカッチリ作るのは難しいですが、お金についての授業だけはしっかりと入れたいという方針は決まっています。

――その「お金の話」というのは、商科の簿記などとは違う見方なんでしょうか?

合澤:簿記とか専門的な会計ではなく、利益の出方など、最低限のお金の流れの仕組みを学ぶということです。ラーメン屋でも、材料や麺だけじゃなく人件費や光熱費、家賃などもかかるといった前提の部分を知ってほしいと思います。学校現場では実感しにくい。

ベルマーカス:ビジネス系の学校の生徒であれば知っているかもしれませんが、実践的な部分は怪しいですね。実際、高校生がビジネスを考えると、人件費は自分だからタダだと思っていて0円にしてしまうんです(笑)。ちゃんと労働に対する最低賃金はあるよという話をしています。

――カリキュラムで、他に重点を置いている箇所はありますか?

ベルマーカス:先生が見て「これやろうか」と思える再現性は大事です。先生が、教員研修で見るマニュアルに近付くように作っています。今回公開したカリキュラムが最終版でないにしても、ブラッシュアップする材料になることが大事だと思います。

自分達の悩みを言語化するというプロセスが大切

――今日、今年実施した各校でトップ3に残ったプレゼン資料をお配りしています。身近な課題の解決に向けてサービスを考えたものが多いという印象でしたが、いかがでしょうか。

鎌田:大体どの学校でも、勉強系のほか、アスレチックやテーマパークというものは身近に求めているようです。地方ですと「エンターテインメントがほしい」というアイデアが結構出ていました。
 例えば、鳥取県の敬愛高校の『痩せるガム』は、「ドラえもんの道具みたいなものができるの?」という意見もあった中で、生徒が理科の先生に相談に行ったところ、解決の糸口が出たそうです。学校の中で生徒が違う人に相談して、新しいビジネスアイデアにできた点がとても良かったですね。

ベルマーカス:外にインタビューに行くのも必要ですが、実は学校の中に色々な専門的な知識ある先生がいて、その先生に聞くこともできるという気付きがありましたね。

鈴木:先ほど突破口という話をしましたが、起業家教育は、「学校内を混ぜる」「社会と生徒を混ぜていく」という事が非常にしやすいですね。起業家教育は、ある意味、誰でも参画できるんです。現在お仕事をされていない主婦の方も、消費者と言う立場で関わることもできますし。 色々な方を混ぜていくという視点をもつことによって、すごく沢山の事ができるようになります。『痩せるガム』はまさにその一例だと思います。

鳥取県・敬愛高校の高校生発案の『痩せるガム』。食欲減退効果のある成分を配合し、ダイエットを促進させる

――他に、ビジネスプランとして気になったものがあれば教えてください。

寺川:鳥取県城北高校の、鳥取砂丘でライブをする『鳥ロック』ですね。鳥取の出身者に話したら、「そもそも砂丘にライブ場を作ろうという発想がなかった」とすごく感動していました。

鳥取県・鳥取県城北高校の『鳥ロック』。星空の美しい鳥取砂丘に、野外ライブ会場を設置するというアイデア

ベルマーカス: 涌谷高校の「Hair Makaing」は、最初からやりたいことが固まっていました。髪型でもてないのは嫌だという内部からの欲求で、美容系を男子4人が出したのが面白いですね。AIが決めてくれた髪型を持ち込んで美容院にカットしてもらういう内容ですが、審査員に美容系の方がいて「美容業界にこういうサービスは必要だ」と言っていただけました。実際に美容院に行って、こういうアプリどうですかと聞いてみるのもよいと思います。

鈴木:教育の観点からすると、生徒達が日頃もやもやしている悩みや困っている事を言語化していくというプロセスが非常によいと思いました。ビジネスモデルとしては、限られた時間だったので、まだまだこれからという所はありますが、言語化できた事は、これをやった意味があったと思います。

宮城県・涌谷高校の「Hair Makaing」。本人の写真と想定するイメージから、AIが髪形を提案してくれるアプリ

小磯:色々な提案書を拝見して、地元でもお洒落な「パンケーキを食べたい」とか、生徒の自分ごとの定義が多いというのは、皆さん肌感覚でお持ちだと思います。高校生ならではの強みとして、誰よりも人目を気にする事に敏感なので、起業プランとして、高校生なりの問題解決する点においてはエッジがかかっていて説得力があると思いました。
 あとは、地域格差性がどうしても出てきてしまう点ですね。「東京にはあるけど、鳥取にはないから持ってきてほしい」という考え方は、持ってくることがイノベーションになりますが、新しく作り出すことは政令指定都市じゃないと難しいという可能性論では思ってしまいます。「人を見て投資する」という意味では、地域課題をいかに高校生が見つめ直し、重ね合わせる事で、より強い提案になると思いました。

ベルマーカス:生徒達にアンケートをとったところ、地域課題に興味があるのは半数でしたね。高校生は「地元を出たい」という時期でもあるので、そこを考慮しないといけないとも感じました。地域のことは当たり前すぎて問題点に気付かない、比較したことがないからわからないんです。そういう点は大人の視点とだいぶ違ったと思います。

起業を選択肢のひとつとして持ち、視野を広げてほしい

――では最後に、今後「起業家教育」に期待されている点をお聞かせください。

寺川:なぜ中小企業庁が起業家教育事業を実施しカリキュラムを作ったかというと、以前、経済産業省で起業家教育を行った際、興味はあるけれどノウハウがない事が障壁になっているという先生が多かったので、皆さんが使えるものを作ろうという事からでした。
 でも、作って終わりではなく、ノウハウが教本という形で作って、それがあったらやるかという横展開を広げていく事が来年度以降の仕事だと思っています。

合澤:平成30年度から「起業家教育とは」というところから始まり、全国に広げたいという思いからカリキュラムを作成しました。個人的には起業家とのふれあいがとても重要だと思っています。ある出前授業を見学した際、起業家の方が話をされた後、ふだん発表しない学生が手を挙げて「私は起業したい」と質問をしたのを目の前で見て、改めてこういったふれあいの重要さを感じました。
 また、起業家教育を通じて、大人が起業家精神やチャレンジマインドを応援し、後押しする環境が広まっていくことも期待しています。都心部だけではなく、出前授業で出てきたような芽を全国に広げるきっかけになればと思います。

鈴木:起業を選択肢のひとつとして皆に持ってほしいですね。人生100年時代のなかで、ひとつの選択肢であり、「死ぬまでに一度は起業してみたいな」という感覚を高校生の間に持ってほしい。
 この教育を通じて、色々な大人が積極的に関わってくれるといいなという抱負を抱きながら今後もやっていきたいと思います。
 起業教育というのは新しいものが突然現れた感があると思うのですが、これまでやってきた教科教育や探究型教育といったものと親和性が高いんです。ですから、新しいものを一から起ち上げるのではなく、今あるものにどうやったらこの要素を入れられるのか、組み合わせるという感覚も非常に大事だと思います。

小磯:私は起業を3回していますが、自分の悩みとして、自分の会社が成功しても、両親とは家業が違うため、自分の家族が潤わなかった事がありました。
 ドラッカーの「あなたは何によって憶えられたいか」という言葉が28歳の頃からずっと刺さっていた事や、自分が本当にやりたい事をやり守りたい人の所にいないと幸せになれない事に気付いて、2年かけて業務を引き継ぎ、会社を辞め、現在の会社を起ち上げました。
 さらに、日本全体を盛り上げないと意味がないという考えから、ボランティアで働きたいという思いもあって「七夕協会」というものを起ち上げました。そこで気付いたのが、何の仕事をするかによって、自分の人生と時間のバランスが決まってしまうという事です。起業した人でも、プライベートなく働いている人もいます。でも、現在は働き方を見失わなければ、仕事とプライベートのバランスをとれる時代になっています。
 起業という言葉に向き合った時に、「どれだけ働きたいのか」「人生を大切にしたいのか」という時間のバランスも考えて起業するということも、人生の選択肢としてあるという事に最近気付きました。大学生の起業したい人に対しては、時間の配分から決めてもらっています。細かく設計しないと起業した後に苦労する人もいます。

鎌田:生徒達と話していると、答のないものに答えを探す、正解のない問題に突き進んでいく事がままあるというのが、今回感じた大きなポイントでした。そこで苦戦している子が多く、先生に「どっちにしたらいいか」と聞く場面も見てきたので、大きく言うと日本的な課題だとも感じていました。
 一方で、最初の5校から広まっていく事で、先生の考え方も変わっていき、生徒も一年生から起業家教育を始めていく学校が増えていけば、少しずついい方向に繋がっていくと期待しています。
 カリキュラムはあくまでひとつの道具であって、地元の生徒と起業家とのふれあいを作っていく事が大事です。生徒が答のない問題にぶつかり、将来起業家になるかどうかは別として人生の選択肢として視野が広がっていく事を期待しています。

ベルマーカス:数年こういった事業に携わってきて、このカリキュラムをベースにして、先生自身が効果的発展的に使ってくれるといいなと思っています。先生の熱意が、生徒のやる気と参加の度合いに関わるので、ロールモデルが生まれてくることで、親の理解も含めた社会的認知度やムーブメントが上がってくる事を期待しています。
 また、起業家の方とお会いして気付いたのが、「ゴールを決めて行動していた」という事です。期限を決めて取り組む事を習慣化していくと、より人生がより楽しくなると思いました。この起業家教育においても、何をするか決めて、それに向けて最短距離で情報を集めるという事を習慣化するきっかけになればと思いました。
 私は「親・先生・友人」が色々な選択肢をつぶすことが多い気がしています。三大ブロックと呼んでいるんですが、地域や社会とつながる事で、ブロックがあっても、色々な選択肢が広がるといいなと思っています。授業を通して、自分が本当にしたいことは何なのか、得意な事は何なのかを見つけてほしいです。もし、今そういったものがなくても、心地いい事を見つけていく事は、将来生きていく上で大事なものになると思います。

「起業家世代」に向けての新しい教育カリキュラムへ

 全国の高校で実施してきた起業家教育によって、教育の課題のみならず、日本の課題も見えてきた。この起業家教育を通して生徒達に新たな気付きが生まれ、これからの時代を生き抜く「起業家世代」が育っていく事を期待したい。

 また、カリキュラムができた事で、起業家教育が全国の学校に広がり、さらに実施する学校や自治体が、学校や地方ごとの特色を加味したうえで、もっとも効果的な起業家教育を行っていく事が望まれる。

 これまでに実施された起業家教育の事例や「標準的カリキュラム実践のためのマニュアル」は、下記のリンク先にて公開予定だ。生徒たちがどのような課題を考え形にしたのか、さらに来年以降にどのようなカリキュラムが実施されるのかを、ぜひ確認してほしい。

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