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こんな時期だから、自宅で手軽にはじめられる楽器にチャレンジ

ヤマハ「Venova」で、モテまくりのサックスオヤジになろう

2020年04月13日 11時00分更新

文● 貝塚 編集 ●ASCII

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ヤマハ「Venova」はサックスに似たサウンドが楽しめるカジュアル管楽器

サックスが吹けるオヤジになりたい

 趣味が欲しい。そう思ったことはないだろうか。しかし日々仕事に追われる社会人が、熱中する趣味を見つけるのは容易ではない。特に、40〜50代の男性諸君は、多忙を極め、趣味といえばゲームや動画鑑賞くらいしか思いつかない、あるいは、できないというのが実際のところではないか。

 「趣味はなんですか?」ときかれたとき、自信を持ってこたえられる趣味が欲しい。そうだな。可能なら楽器がいい。楽器は、趣味の中でも「ちょっと違う俺」の演出という意味では王者だ。それも、「サックス」あたりがいい。ギターやベースも人気だが、バンドの中で仲間と一緒に鳴らしたい感がある。

こうなれたら最高なのだが……

 「趣味はなんですか?」ときかれたときに、「まあ、ちょっとサックスをやるんですけど。まあ、ほんの趣味程度ですけど」って返したいではないか。モテるオヤジ感があって最高だ。そんなことを考えていた俺はある日、ヤマハの「Venova(ヴェノーヴァ)」という楽器に出会った。

しかしサックスは高すぎる

 サックスの相場をご存知だろうか? 「サックス」と聞いて思い浮かぶあの形状を持った「アルトサックス」で言えば、中国や台湾製のもので5万円前後、国産のエントリークラスで15万円前後、少しいいものだと、50万円、60万円、70万円くらいは平気でしてくる。

 俺の目的は、趣味はなんですか? と聞かれたときに「ま、ちょっとね。楽器をやるんですよ」って言うことなのだ。信頼性のある国産のものを選ぶと、15万円程度はかかってしまう。さすがに、この金額はいきなり投資できないでしょう。ちゃんと吹けるようになるかもわからないし、続くかもわからない。

サイズ感は大きめのリモコンと比較してこのくらい。写真はAlto Venovaだ

 しかし、Venovaという楽器はマジで安い。ソプラノサイズの「Venova」が実売1万円前後、アルトサイズの「Alto Venova」が1万8000円前後だ。

 まあ、1万8000円という金額だけ見たら、めちゃくちゃ安いというわけじゃないが、「国内最大規模の楽器メーカーであるヤマハが作った管楽器」なのに、この価格で買えると考えたら……どうだろう、かなりのお値打ち価格ではないだろうか。

Venovaってどんな楽器なの?

 そもそも、サックスの話をしているのになぜVenovaなる楽器が出てきているの? と思った方へ、いまからVenovaの魅力を解説していく。

 Venovaという楽器は、ヤマハが「カジュアル管楽器」と位置付けている、プラスチック製の管楽器だ。形状としては、リコーダーに近く、持ったときの重量感や質感は、音楽の授業などで習うアルトリコーダーにも似ている。

ソプラノサイズの「Venova」と、アルトサイズの「Alto Venova」

 ソプラノサイズの「Venova」と、アルトサイズの「Alto Venova」の2種類で、音域が異なり、Alto Venovaの方が音が低い。形状や管の曲げ方に工夫を重ね、プラスチック製ながらサックスに近い音色を実現したそうだ。担当者によれば、上部からニョキッと伸びている管状のパーツがポイントになっているらしい。

 プラスチック製だから、多少雑に扱っても壊れにくいのもメリット。安価で、サックスの音が出て、頑丈と3拍子揃った、「ちょっとサックスを吹いてみたい」という需要にぴったりの管楽器なのだ。

造りのよさは、さすがヤマハ

 さらに最大の特徴となるのが、本物のサックスと同じ「マウスピース」を備えている点。本物のサックスは木管楽器で、リードを挟み込んだマウスピースと呼ばれるパーツに口をつけて吹く。

 Venovaに採用されているマウスピースは、本物のサックスと同じ形状であり、Venovaで音が出せるなら、サックスでも音が出せるのだ。

サックスと同じマウスピースを採用している

 思いのほか楽器にハマって、「15万円を出して本物のサックスを買おう!」といざなったとき。Venovaに慣れていれば、いきなり音が出せるということになる。

携帯用に、かなりしっかりとしたハードケースが付属する

 どうだろう? すこしずつVenovaが欲しくなってきたのではないだろうか!

1週間の練習でどこまで吹けるようになるのか

 俺の頭はVenovaでいっぱいになっていた。早速、アルトサックスに近い音色を持つとされるAlto Venovaを手に入れて挑戦。ルイ・アームストロングの演奏でも有名な「聖者の行進」を1週間で吹くことを目標にした。

 1日目は、まず音を出すのにひと苦労。リコーダーのように、ただ吹けばいいというものではないらしい。ただ吹くだけでは、むなしく息が漏れていくのみだ。

 ところが5分前後吹いていると、突然「ビーッ」という具合で音が鳴った。マウスピースにリガチャーで固定されたリードが振動し、大きな音が鳴る仕組みのようだ。

最初は音を出すだけで苦労すると思う

 2日目は、ふたたび音出しの練習。1日目で感覚をつかんだつもりでいたが、また音が出ない。まずは、音を出すためのコツを完全につかむことが重要だ。

ヤマハの公式YouTube「Alto Venovaを吹いてみよう!」を参照しながら練習しよう

 ヤマハの公式YouTubeには「Alto Venovaを吹いてみよう!」というプレイリストが用意されているので、ここを参考にしよう。セッティングや、音がなかなか出ないときのヒントなどが丁寧に解説されている。

 3日目には、音を出すことは容易くなっていた。ここまで来ればこちらのもの。あとは運指を覚えて、曲を練習するのみだ。

音を出すコツを忘れないようにする必要がある(この写真はあぐらをかいて練習しているので蛇使いのようだが、本番ではタキシードを着て決めれば問題なし)

 ところが、運指をみながら吹いてもうまく音階になってくれない。いろいろ試行錯誤してみると、どうやら、キーに合わせて運指だけでなく、「吹き方」も工夫する必要があるようだ。

 イメージとしては、低い音を出すときは脱力気味に吹き、「低い音が出そうな感じ」で吹く。反対に高い音を出すときは、すこし力を込めて「高い音が出そうな感じ」で吹く。新しい楽器に挑戦するのは、なんだか音楽の授業を思い出すようで楽しい。

 4日目には、おぼろげながら、聖者の行進がかたちになってきた。ヤマハの公式YouTubeで、運指も含めたプロによる演奏動画が掲載されているので、一時停止しながらゆっくり練習すればいい。

 5日目6日目は引き続き練習。運指や音の出し方に集中していると、なかなかリズミカルに吹くという段階までいけないが、音を難なく出せるようになってくると、ますます練習は楽しくなってくる。

吹けるようになると楽しい

 こうして7日目、俺は聖者の行進を吹くことに成功した。まだまだ全然下手くそなので披露できるレベルじゃないが、このくらい吹ければ、「ま、ちょっと楽器をやるんだけどね」と言える。レパートリーが増えてくるともっと楽しいだろう。次は何を練習しようか。

趣味として自慢できちゃうVenova

 もうすこし練習すれば、いろいろなところで披露することもできそうだ。何より、Venovaという楽器はさすがにヤマハの製品だけあり、安価でも造りがしっかりとしており、きちんと楽器で、触っていて楽しい。

 大人になってから手を出す楽器としては、すごくいい選択肢だと思う。ステップアップとしてサックスにもすんなりいけるというメリットもあり、「これといった趣味がない」という人にもオススメしたい製品だ。安価で、手軽で、しかもかっこいい。ぜひVenovaに触れてみよう。そして趣味を聞かれたら堂々とこたえてやろう。「俺の趣味? Venovaっていうんだけど」と。

■関連サイト

(協力:ヤマハミュージックジャパン)

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