UQ WiMAX系も悪くないが、MVNOの場合は条件に注意
モバイルルーターとして存在感がやや薄れているWiMAXも実は使いやすくなっている。本家UQ WiMAXの月額料金は3880円で、長期契約時の違約金が規制されたことで、2年以内の解除料も1000円になっている。これなら短期利用で使っても悪くない。
注意しなければならないのは同じUQ WiMAXを用いたサービスでも、MVNOの事業者があり、規模が小さいものの場合は上述のような違約金の上限規制の対象額となっている。そのため、高額キャッシュバックのあるようなMVNOの場合、4万円を超える高額の違約金が課せられるようなケースも見られる。申し込み前にはよくよく条件を確認してほしい。
無難なのは格安SIMのデータプランを契約すること
そして最も無難と思われるのが、MVNOの格安SIMのデータ回線だ。あらかじめ加入用パッケージを買っておけば初期費用も抑えられる。
モバイルルーターも手持ちが無くても、単品ではファーウェイ「Mobile WiFi E5577」といったSIMフリーですぐ買えるもの、ドコモから販売されていたファーウェイやLGの中古品が2000円程度から入手できる。また、ドコモ/au/ソフトバンクの3キャリアのネットワークで使えるNEC製SIMフリールーターの中古品も新旧含めてたくさん流通している。
残念なのは以前のように店頭で買ってすぐ加入できるパッケージが減っていること。カウンターで手続きすればいいのだが、人混みの店内で待たなければならなくなる。
数日待てるというのなら、ECサイトで加入用パッケージを購入、それから申し込む方法もある。最近では加入用パッケージ自体が電子化されており、オンラインでコードが届くものも見られる。また、キャンペーンなどで初期費用が下げられているのであれば、直接MVNOのウェブサイトから契約してもいいだろう。
契約初月の通信量と料金に注意
契約してすぐに大容量データ通信をしたいなら、加入月の費用がかからず、月のどのタイミングで加入してもフルに容量を使うことができるサービスを選びたい。たとえば、OCN モバイル ONEは10GBコースでユニバーサルサービス料と消費税込みで月2510円だ。
しかも初月無料なら初月分だけでもコスト削減できる。タイミングによっては加入月は大きめのプランで契約し、必要な通信量が見極められたら翌月までにプラン変更することもできる。また、mineoのように料金は日割りでも、初月のデータ容量は1ヵ月分が使えるというところもある。初月の扱い次第で使える通信量と費用で大きな差が出るので、加入した後に困らないためにも事前確認をよくしておきたい。
公衆Wi-Fiを使う方法もあるが、場所が限られる
カフェなどで作業するというなら、公衆Wi-Fiを使う方法もある。お店独自の無料で利用できるWi-Fiがあればいいが、そうでない場合は3大キャリアや格安SIMのオプションサービスで利用する方法がある。
ドコモやauは月300円のプラスでPCからも使えるほか、OCN モバイル ONEやBIC SIMは無料。そのほかの格安SIMでも月200~300円台から利用できるオプションサービスで利用できるところがある。
公衆Wi-FiのサービスブランドはBBモバイルポイント、Wi2、Secured Wi-Fiなどがあるが、BIC SIMではWi2、OCNモバイルONEではSecured Wi-Fiに対応する。また有料オプションを申し込めば、楽天モバイル、IIJmio、mineoが、BBモバイルポイントとWi2のどちらも利用できるなど充実している。
いずれのサービスを使う上でも、それぞれの公衆Wi-Fiが自分がよく行く場所で使えるかどうかを確認することが必要だ。
短期利用と通信量の面でイマイチこれはというサービスがない
今回、急にリモートワークをしなければならないという状況を想定してのモバイル回線の調達を考えてみたが、実はコレはというものがなかなかない。短期利用でいちばん割安なのは公衆Wi-Fiの利用で、どこでも使えるという意味では格安SIMのデータ回線ということになるが混雑時間帯の回線速度の問題もある。また、もっと大きな通信量が欲しいのなら、再販系で月100GBなどをうたうサービスのなかから短期利用ができるものにチャレンジしてもいいだろう。
いずれにしてもこれからの日本では、リモートワークの導入が確実に進みそうだ。会社が通信回線を支給してくれる可能性もあるが、これを機会に外出先での効率的な回線の確保を考えておいても損はないだろう。
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