おじいさんの協力もあり
フェンスの後ろにいる猫の撮影に成功
しばらくすると毛繕いが終わり、移動をはじめた。また元いた場所(どこかしらんけど)に戻るのかなと思いきや、アスファルト敷きの遊歩道に出て、ごろごろと気持ちよさそうにころがりはじめたのである。こんな風に。
冒頭写真もその1枚。そして痒みが取れたのか満足したのか、ふうって感じで転がったのだった。やがて朝のメンテナンスも終わったようで、こちらも休憩しようかと、コンクリートの上に座って残ったコーヒーを飲んでいたら、別の猫も現れた。ちょびヒゲっぽい鼻の下の黒い毛がチャーミングな猫。何かもらえると思ったのか、とことこと近くまでやってきたのである。
で、何ももらえないとわかったらまた去っていったのだった。そしてもう1匹いた。フェンスの向こう。いつもならフェンスが邪魔にならないようギリギリまで近づいて撮るのだけど、今回はフェンスの向こうだよってことが伝わるようにちょっと離れて手前にぼかして入れてみた。
猫はフェンスの向こうから動かないので、そろそろ諦めようかなと思ったら、朝の定例散歩っぽい風情のじいさんがのんびり歩いてきたのである。手ぶらで普段着なのでほんとに近所の人なのだろう。
その証拠に、フェンスの向こうにいた猫(名前を呼んでいたのだがなんだったか忘れた)がじいさんの姿を見つけるや、のそのそとフェンスの下をくぐってこちらへやってきたのだ。その上、じいさんの足元にまとわりついてはなれない。そのじいさん、わたしが猫を撮ってるのを知り、面白がって猫をごろんと倒して「ほら、撮ってくれるってよ」といいながら撫で始める。だから撮る。
もうされるがままである。気持ちよさそう。
じいさんに「台風が来ても猫が無事でよかったですね」と話しかけると、「でも2匹流されちゃったんだよ」としれっという。真偽は不明だが(見てた人がいるとは思えないし)、数が減ってしまったのは確かなようで、まだ普段より水量が多い川に向かって手を合わせて帰途についたのだった。
■Amazon.co.jpで購入
古地図とめぐる東京歴史探訪 (SB新書)荻窪 圭(著)SBクリエイティブ
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
古地図でめぐる 今昔 東京さんぽガイド荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
この連載の記事
-
第898回
デジカメ
スマホカメラは年々レベルアップ! ハイエンド機で撮った猫写真で2024年を振り返ってみた -
第897回
デジカメ
ミニドローン「HOVERAir X1 Smart」で猫と遊んでみた! 猫は興味津々で画質もなかなかいい -
第896回
デジカメ
速いAFのおかげで撮りやすい! チャーミングでほほえましい猫のあくびの瞬間を集めてみた -
第895回
デジカメ
ニコン「Z50II」はベーシックながら動く猫もしっかり撮れる“ちょうどいい”ミラーレス一眼だ -
第894回
デジカメ
寒くなる折、猫が気持ちよさそうに撫でられてる暖かそうな“ほっこり写真”を集めてみた -
第893回
デジカメ
さすがフラッグシップ! キヤノン「EOS R1」は猫の一番いい瞬間をピシッと撮ってくれた -
第892回
デジカメ
ライカ風の画作りが楽しめる「Xiaomi 14T Pro」 動いてる猫もブレずに撮れて独自のフィルターも効果的! -
第891回
デジカメ
軽くて小さい富士フイルム「X-M5」が登場! いろんな猫をいろんな「フィルムシミュレーション」で撮ってみた -
第890回
デジカメ
プロ向け動画カメラ、パナソニック「LUMIX DC-GH7」の4K動画から一番カワイイ瞬間を切り出した! -
第889回
デジカメ
ズーム操作も快適! 機動力が高い「iPhone 16 Pro」のカメラコントロールで秋の外猫を望遠撮影 -
第888回
デジカメ
予定よりも早く届いた「iPhone 16 Pro」 2倍&5倍望遠や「カメラコントロール」を使って猫撮影 - この連載の一覧へ