今回は「ピタゴラスイッチ」風のVRサンドボックス・パズルゲーム「Gadgetter」を紹介しよう。価格は1520円。HTC VIVE系VRヘッドセットやValve Indexなどでプレーできる。日本語対応もバッチリなので、安心して遊べるのが嬉しい。
本作は物理パズルゲーム。ドミノを並べて倒したり、金属球を転がしてスイッチを起動したり…… いわゆる「ルーブ・ゴールドバーグ・マシン」を作って遊ぶことがメインだ。現実でやると恐ろしくスペース(と手間)を食うが、VRなら特に気にしなくてよい。好きなだけ散らかしてしまおう。
操作はごくシンプルで、手元のツールを切り替えてドミノやブロックを配置する。右手側が配置やコピー、オブジェクトの削除を行なうツールで、左手側がオブジェクトを引っ張り出すためのリストになっている。
オブジェクトのフリーズ機能も完備。これを使えば、たとえ支えがなくても接着剤で貼りつけたかのようにオブジェクトを固定できる。シーソー型のギミックや積み重ねたブロックなど、重量バランスを取るのは意外と面倒だ。フリーズ機能さえあればこの手間を省ける。
本作は「キャンペーンモード」と「サンドボックスモード」のふたつに分かれている。キャンペーンモードでは合計60問の物理パズルを解いていく(もちろん解き方は無限にある)。徐々に使えるギミックが増えていくのが楽しい。決して派手な楽しさはないが、黙々とパズルを解き続けてしまうような魅力がある。
一方のサンドボックスモードではプレイヤーが自由にオブジェクトを配置できる。本作の醍醐味とも言えるモードで、文字通り「好きなだけ」「事由に」オブジェクトが置ける。童心に帰って積み木やレゴのような遊び方をするもよし、あの手この手で時間をかけ、巨大なピタゴラ装置を作ってもいい。そこまでやらなくてもひたすらドミノを積んだり並べたりするだけでも、静かな楽しさがある。間違えて崩した時は色々とつらいのだが。
本作は黙々と工作をする楽しみを存分に味わえるタイトルに仕上がっている。地味と言えば地味だが、素朴にオブジェクトを組み上げていくタイトルは貴重。子供のころ夢見た巨大なピタゴラ装置を作りたい人、あるいは「マインクラフト」でレッドストーン回路に凝っていた人あたりにオススメしたい。
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