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アドレサブルRGBで水枕が“ZEFT”で光るコラボ!

簡易水冷再起のSilverStone BTO積極採用のワケとは

2019年09月27日 11時00分更新

文● 宮崎真一 編集● ASCII編集部

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過去の評判より現物の性能を重視
aRGBの使いやすさがコラボの決め手に

―今日はよろしくお願いします。まずは、なぜコラボを行うのか、そのいきさつを教えてください。

中嶋氏:いきさつの前に、まずはSilverStoneさんの簡易水冷クーラーについてご説明します。SilverStoneさんは、2013年だと思いますが、「Tundraシリーズ」という製品で、初めて簡易水冷クーラーを手掛けました。ですが、この簡易水冷クーラーが“冷えない”&“うるさい”と市場の評判があまりよろしくありませんでした。私も前職で、少なからず関係していましたので、実際、そのクーラーが市場に受け入れられなかったのは見てきました。ただ、Tundraシリーズの特徴は薄型でケースに組み込みやすい点だったのですが、SilverStoneさんはそこを訴求しなかったのは、もったいないなと感じていました。

SilverStoneに説明を受けるパソコンショップSEVENの中嶋孝昌氏

―では、なぜそのSilverStoneさんとコラボを行うのか疑問に思えるのですが。

中嶋氏:はい。1つは今回、SilverStoneさんが新たに手掛けた簡易水冷クーラーのSST-PF240-ARGBが、非常に高性能な出来だったのが大きいです。最初、SilverStoneさんからSST-PF240-ARGBの特徴について説明を受けたのですが、かなり緻密な設計が行われているなという印象を受けました。そして、もう1つは、SST-PF240-ARGBがaRGBに対応している点ですね。

―つまり、aRGB対応の簡易水冷クーラーを探していると、SilverStoneさんからコラボの話が挙がってきたということでしょうか。

中嶋氏:もともとSilverStoneさんとは懇意にさせていたいているというのもあります。これは、僕の個人的な意見も入ってしまうのですが、サイドパネルが透過性のアクリルなどの場合、ケース内のどこを光らせるともっとも見栄えがよくなるかを考えると、CPUクーラーだと思っています。グラフィックスカードはサイドパネルからは側面しか見えませんし、マザーボードもCPUクーラーやグラフィックスカードによって隠れてしまう部分も大きいです。そのため、CPUクーラーをaRGB対応のものにすることで、比較的安価で“光るPC”を、ユーザーさんにわかりやすく提供できるのではないかと考えています。

―なるほど。この簡易水冷クーラーを採用することで、ユーザーさんが納得のいく光るPCが実現するということですね。

中嶋氏:そうですね。弊社としてもaRGBを1つのウリとして本格的に推していきたいので、その決意の表れがウォーターブロックにあしらった「ZEFT」ロゴです。弊社のゲーミング向けPCは「ZEFT」としてシリーズ展開していますが、これまでPC自体にZEFTという表記はありませんでした。ユーザーさんにも、ロゴが格好いいのにPCに入っていないのは残念というありがたい話をいただきました。そこで、簡易水冷クーラーにZEFTのロゴを付けませんかと、SilverStoneさんから話をいただいたときは、渡りに船だと思いました。

西川氏:実際、初期はコラボに対してあまり乗り気ではありませんでした。そこで、まずSilverStoneさんからPFシリーズのサンプルをいただき、弊社で説明を受けたとおりの性能を発揮するかどうかを検証しました。すると、予想以上に性能が高く、組み立てのほうからも好評を得ましたので、コラボを行う手はずとなりました。とくに、PFシリーズではaRGBのコントローラが内蔵されていますので、ハブを用意する必要がない点は、aRGBの制御という点で、非常に扱いやすい簡易水冷クーラーだと思います。

中嶋氏がPF240-ARGB-7Rで動作音を測定したところ、実際に静音性は非常に優れているとのこと

―aRGBモデルという若干コストが掛かってしまうイメージがあります。

西川氏:はい。確かにこれまでのaRGBモデルは弊社でも価格が高くなってしまっています。ですが、もっとリーズナブルにユーザーさんにaRGBを提供できないかと考えておりまして、そこでaRGBがより身近なモデルとなるきっかけとして、今回の簡易水冷クーラーの存在はかなり大きいと認識しています。それゆえ、弊社のロゴを入れたコラボモデルとして採用した次第です。

PF240-ARGB-7Rをイメージカラーの黄色で点灯させた様子

―これまでの話ですと空冷クーラーでもいいように思えますが、簡易水冷クーラーでコラボを行った理由は何でしょうか?

西川氏:ユーザーさんから、最新の8コアタイプのCPUですと、ゲームをプレイしているとクーラーによっては熱で不安定になるという話をいただきました。ユーザーさんによっては、PCを狭い隙間などに押し込んで十分なエアフローが確保できない場合があり、負荷が上昇したときのCPUの温度の急激な変化で不安定になるようです。

そのため、安定性を向上させるため、冷却性能が高い簡易水冷クーラーを採用しました。弊社のラインアップを見ていただけるとわかるのですが、そういった理由で、以前からCore i9-9900K搭載モデルは、すべて簡易水冷クーラーを採用しています。もちろん、ゲームをプレイするうえで、簡易水冷クーラーの静音性の高さもユーザーさんが享受できるメリットだと考えています。

―ウォーターブロックにレーザーでロゴを掘っているようですが、結構コスト掛かっているように見受けられます。

中嶋氏:はい。SilverStoneさんには台湾から偉い方が来ていただいて、発注数に関しては相談させていただきました。SilverStoneさんには、それでも数百単位という数をまとめて発注しています。

―実際にロゴが入るまでの過程を教えてください。

中嶋氏:最初はSilverStoneさんのロゴ、つまりSST-PF240-ARGBで光ってる様子を確認しました。その後、SilverStoneさんにデザインシートを送っていただき、そこに弊社がZEFTロゴのデザインを行い、そこから数週間後にテスト品が届きました。そこで、実際に光らせてみたのですが、比較的イメージどおりのものができたなと思いました。とくに、何度も修正するようなこともなく、一度で完成しています。

―今回の簡易水冷クーラー採用モデルでは、ラジエーターのファンも点灯するようですが。

西川氏:はい。ラジエーターには2基のファンを装着しておりまして、aRGBにより光るようになっています。ただ、今回、PF240-ARGB-7Rを基本構成で採用するZEFTシリーズでは、ケースはメッシュ構造となっています。そのため、外からそのファンの光っている様が見えるほうがいいと思いまして、ファンはラジエーターの上側、つまり天板側に装着しています。

メッシュから2基のファンの光が漏れてくる様はなかなかいい雰囲気だ

―この簡易水冷クーラーのコラボモデルは、ZEFTシリーズのみの採用なのでしょうか?

中嶋氏:ZEFTシリーズは当然のことなのですが、この簡易水冷クーラーの性能は本当に非常にいい出来なので、幅広いユーザーさんに使っていただきたいので、ZEFTシリーズではないモデルでも基本構成に含めたり、BTOで選べるようにしたりする予定でいます。

―PF240-ARGB-7Rを単体で発売する予定はありますか?

中嶋氏:単体での発売は考えていません。弊社のPCの基本構成もしくはBTOで選んでいただく形となります。

―簡易水冷クーラーではなく、本格的な水冷クーラーを採用する予定はありますか?

中嶋氏:これは弊社だけではないと思うのですが、本格的な水冷クーラーの最大のネックとなるのは、ユーザーさんに冷却液を入れていただかないといけない点ですね。そのため、ユーザーさんに水冷クーラーについてある程度の知識を要求するようになってしまうので、正直、厳しいですね。

―今後もこの簡易水冷クーラーは、採用し続けるのでしょうか?

中嶋氏:今回の簡易水冷クーラーは、弊社のロゴ入りの限定モデルという形となっていますが、単発で終わるつもりはありません。ユーザーさんにご好評いただけるのであれば、今後も続けていきたいと考えています。また、今後はaRGBに対応したケースファンとして、PF240-ARGB-7Rのファンを選択できるようにしようかなと考えています。

PF240-ARGB-7Rのラジエーター用ファン。エッジの形状が独特なのが写真からも見て取れるだろう

―そうなるとファンにもZEFTロゴが欲しいところですね。

中嶋氏:現在交渉中ですが、8割程度実現可能だと思います。社内でもaRGB対応ケースファンは、このファンに統一しようという話も出ています。

―本日はありがとうございました。

 今回、パソコンショップSEVENが重要視している点が“aRGB”であることが、話の随所から感じられる。簡易水冷クーラーによってユーザーが冷却性能と静音性の高さを享受できることはもはや当たり前で、もう一歩進めたプラスアルファとしてパソコンショップSEVENはaRGBを訴求していきたいということなのだろう。

 実際、RGBというと派手という印象を持つユーザーも少なくないが、前掲したようにPF240-ARGB-7Rが点灯している様子は、あまり派手さはない。それでいて、ZEFTロゴはしっかりと浮かび上がっており、ユーザーに与える印象は大きい。PF240-ARGB-7R搭載PCについては、後ほどしっかりと動作検証を行う予定なので楽しみにしてほしい。

PF240-ARGB-7R搭載モデル。そのパフォーマンスや静音性などしっかりと動作検証を行う予定だ

(提供:セブンアール)

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