Counter-Strike: Global Offensive
より軽量なタイトルの結果も見てみたいので、「Counter-Strike: Global Offensive」でもフレームレートを計測してみた。画質は最高設定、解像度1920×1080ドット、フルスクリーン設定で、「Dust II」のBot戦を1分間プレイした際のフレームレートを「Fraps」で計測している。
結果、世代ごとの平均fps差は3fpsほど。Ryzen 5とRyzen 3の差はやや大きく出たが、世代間の違いは大きくない、まさに「Sky Diver」に近いスコアー傾向となっている。一方で、最小フレームレートはどのモデルも25~28fpsに留まる。約30fpsと考えれば、コンシューマー機程度のフレームレートは常時出せるわけで、問題なくプレイできると言っても差し支えないだろう。競技系タイトルということで、上達を目指すならなるべくもう少し高いフレームレートを出せるPCでプレイすることをすすめたいが、あくまでカジュアルに遊ぶなら問題はない。
Dota 2
もうひとつ、軽量なMOBA系のタイトル「Dota 2」のフレームレートを計測してみよう。画質は「Best Looking(最高)」プリセットを適用し、解像度1920×1080ドット、フルスクリーン設定で、Botマッチの開幕から1分間のフレームレートを「Fraps」で計測した。
Ryzen 5はどちらのモデルも平均60fpsを超えており、その差は約3fpsで、最小フレームレートはどちらも54fps。フレームレートのぶれも少なく、最高画質でもかなり快適にプレイできると言っていい。一方でRyzen 3の2モデルは平均約45fps、最小29fpsと、ややフレームレートのぶれが大きいのが気になるところだ。Ryzen 5とRyzen 3では無視できない差がつくため、ゲーミング用途も視野に入れて小型PCを組むのであれば、Ryzen 5がファーストチョイスになる。
消費電力/温度
システム全体の消費電力も見てみよう。PC起動10分後の安定値をアイドル時、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を実行した際の最大値を高負荷時として、ワットチェッカーで電力を計測している。
ゲーム系のベンチマークテストでも、Ryzen 5の消費電力は130Wほど。Ryzen 3はどちらもおよそ120W前後と、Ryzen 5に比べれば10Wほどの開きがある。ただし、そもそもが省電力であり、気にするほどの差とは言えない。
同じくアイドル時と「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を実行した際のCPU/GPU温度を「HWINFO 64」で取得したのが上のグラフだ。全モデルで同じCPUクーラーを使用していることもあってか、第1世代と第2世代の温度に極端な差はない。アイドル時の温度は「Ryzen 5 3400G」が若干高いものの、それでも30℃台に収まっている上、高負荷時は「Ryzen 5 2400G」とほぼ変わらないレベル。発熱も特別気にする必要はなさそうだ。
世代間の性能差はわずか、どちらを選ぶかはその時の価格次第
ここまでの結果を見る限り、なるべくコストを落として小型PCを自作するならRyzen 3、さらに軽めのPCゲームをプレイしたいならRyzen 5、というチョイスが鉄板と言ってよさそうだ。
Ryzen 3シリーズの2モデルに関して言えば、第1世代と1000円差でより性能が高い「Ryzen 3 3200G」はややお得感が強い。Ryzen 5は若干難しいが、現時点では第2世代の「Ryzen 5 3400G」より約5000円安価な「Ryzen 5 2400G」のほうがコストパフォーマンスは上だ。
しかしながら、Ryzen 5 3400Gは自動オーバークロック機能の「Precision Boost Overclock」が利用できるようになったこともあってか、TIMがRyzen 5 2400Gのグリスよりも熱伝導率の高いソルダリングへと変わり、付属のクーラーがTDP95W対応のWraith Spireになっている。そのため、DeskMini A300よりもサイズが大きく、より冷却性能を高められるPCケースでは、より高い性能を発揮する可能性がある。また、価格に関しては今後も変動していくため、購入を決意した時点での世代間の価格差を吟味するのがベストな買い方と言えるだろう。