多種多様で魅力的なガジェットをリリースするソニー。そんなソニー製品をXperiaを中心に、ITライターのジャイアン鈴木氏がレビューします。今回は「Xperia 1」で、話題のジンバル「Osmo Mobile 3」を使ってみました。
DJIから8月14日に電動ジンバル「Osmo Mobile 3」が発売されました。折りたたみ式の新機構が採用されて携帯性が向上しており、いま最注目の電動ジンバルです。しかし、Xperia 1で利用するためにはいくつか注意点があります。今回は試用機種をXperia 1に絞って、Osmo Mobile 3のレビューをお届けいたします。
Osmo Mobile 3をXperia 1で使う前に懸念していたのは、そもそも装着できるのかどうか。Xperia 1は右側面にボリュームボタン、指紋認証センサー、電源ボタン、カメラシャッターボタンが集中しているので、固定できるのかどうか心配だったのです。しかし、これはまったく問題ありませんでした。Osmo Mobile 3は多くのスマホで利用できるように、ホルダーに特殊な形状が採用されています。ボディーをずらすことなく、しっかりと中心で固定できるのでご安心ください。
さて、Osmo Mobile 3とXperia 1を組み合わせて使う際に問題なのが、動画のフレームレートを60fpsに設定できないこと。Osmo Mobile 3の専用アプリ「DJI Mimo」では4Kどころか、フルHD、720pでも60fpsに設定できません。そのため、60fpsの滑らかな動画を撮影したい場合には、Xperia 1標準のカメラアプリを使う必要があります。
上の動画前半がDJI Mimoで30fpsで撮影した動画、動画後半がXperia 1標準のカメラアプリで60fpsで撮影した動画です。カメラを左右にパンしたときの滑らかさは歴然としています
Osmo Mobile 3とXperia 1の組み合わせでは、なぜかズーム操作時にカメラの倍率が表示されず、またその画質を見てみると望遠カメラは使われていないようです。さらにXperia 1にせっかく搭載されている超広角カメラを、DJI Mimoでは利用できません。トリプルカメラをOsmo Mobile 3で利用できないのは残念です。
Osmo Mobile 3とXperia 1でズーム操作すると、明らかにデジタルズームならではの画質の劣化が見受けられます。望遠カメラをテープで塞いでも映像に変化はなかったので、やはり広角カメラのみが使われていることになります。
Xperia 1の標準カメラアプリでは、シャッターボタンやズームレバーなどは使えませんが、電動ジンバルとしての基本機能は利用可能です。
仕様の異なるすべてのAndroidスマホに対応するのは難しいのでしょう。しかし、Xperia 1でもフルHD/60fps撮影可能になること、またはXperia 1の標準カメラアプリでせめてシャッターだけでも操作できるようになることを強く期待したいところです。
この連載の記事
-
第76回
トピックス
PS5をモバイル! あの本体を軽快に持ち運べるバックパックを試した -
第75回
デジタル
83インチ4K有機EL「XRJ-83A90J」で120fps対応「フォートナイト」をプレイしてわかったメリット -
第74回
AV
品切れ中のソニーの完全ワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」を前モデルと徹底比較 -
第73回
デジタル
110万円の83インチ4K有機EL BRAVIAを体験! その画質に目がくらむ -
第72回
AV
3Dオーディオを体験するなら「PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット」が良し! -
第71回
AV
PS5対応の「A50ワイヤレスヘッドセット+ベースステーション」を使ったら没入感ハンパなかった! -
第70回
AV
PS5対応ワイヤレスヘッドフォン「A50ワイヤレスヘッドセット+ベースステーション」を試す【設定編】 -
第69回
トピックス
PS5はPS Cameraを使い続けるべきか、HDカメラに買い替えるべきか? -
第68回
ウェアラブル
ソニーのスマートウォッチ「wena 3」を使ってわかった良い点悪い点 -
第67回
ウェアラブル
大画面化やSuica対応、進化したソニーのスマートウォッチ「wena 3」をレビュー -
第66回
デジタル
すべてZEISSな「Xperia 5 II」のトリプルカメラを試した - この連載の一覧へ