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仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第78回

メールルールを用いて削除できる

Web版Outlookのメールヘッダー問題

2019年08月19日 12時30分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はWeb版Outlookのメールヘッダーに注目する。

クライアントのIPアドレスを示す「x-originating-ip」

 あまり知られていないがWeb版Outlookを用いてメールを送信すると、クライアントに割り当てられたIPアドレスを含んだ「x-originating-ip」をメールヘッダーに付与する。一般的には"なりすましメール"問題を解決するために用いられるが、他方で利用者のプライバシー情報が流出してしまう問題も派生してしまう(IPアドレスをエンコードするX-EIPを用いた方が安全性は高まる)。

Web版OutlookからGmailに送信した結果。メールヘッダー内にx-originating-ipとIPv6アドレスが確認できる

 Microsoftは2013年にコンシューマー向けOutlook(当時はHotmail)でx-originating-ipを取り除くことを決定しているが、上図で示したようにWeb版Outlookは依然と残っている。あくまでもx-originating-ipは、システム管理者が特定のIPアドレスから組織に送信されたメールアドレスを検索するために用いるため、必ずしも問題になるわけではないものの、企業によってはIPアドレスを秘匿したい場合もあるだろう。本稿の読者がOffice 365管理者であれば、メールルールを作成することで、x-originating-ipを削除することが可能だ。

2.Exchange管理センターにアクセスし、「メールフロー」→「ルール」→「+」→「ルールの新規作成」と順にクリックする

3.「このルールを適用する条件」で「すべてのメッセージに適用」を選択し、下部にある「その他のオプション」をクリックする

4.「実行する処理」で「メッセージのプロパティを変更する」→「メッセージヘッダーの削除」と順にクリックする

5.テキストボックスに「x-originating-ip」と入力し、「OK」→「保存」と順にボタンをクリックする

 繰り返しになるが、セキュリティや利用者を監査する目的がある場合、本設定を行う必要はない。各企業の運用ポリシーに応じて選択していただきたい。

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