頭が悪いと乗れないクルマ
ただ、私は2つの理由でリーフを見送りました。ひとつは、私の頭が悪いから。このクルマで長距離を移動するなら、ルートの勾配や気象状態の調査、そして未来予測も含めた計画性が必要です。
たとえば石狩平野にある我が家から、日高山脈を超え、十勝スピードウェイまで行くとします。その距離約200km。フル充電なら到達可能ですが、帰りのエネルギーはありません。標準車なら、行きの途中で1度、帰りに1度充電する必要があるでしょう。
ところがルート上の充電スタンドすべてが24時間営業というわけではありません。目的地の集合時間が8時半なら、9時から始業のスタンドは使えない。高速道路のサービスエリアに24時間対応の充電スタンドが3ヵ所ありますが、北海道の高速道路は、結構な頻度で通行止めになるんであります。そこで下道に切り替えると、これがまたギャンブル。
充電スタンド検索サービス「EVsmart」によれば、24時間対応の充電スタンドは、ルート上にたった1ヵ所しかありません。スタンドのクチコミには「ここが24時間運用で助かった。これで札幌帯広間を不安なく走れる」と書き込まれており、ありがたみは痛いほど伝わってきます。が、たまに故障もしているようでありまして、ここが悲劇の現場になった場面を想像すると、その絶望感たるや「インターステラー」の搭乗員並みであります。
電力消費量と走行距離のやりくりを楽しめる人には、よりスポーツ性の高い乗り物になるでしょう。ただ、航続距離と充電スタンドの位置、充電にかかる時間と約束の時刻なんかを演算しているうちに、私は頭が白くなってくるのであります。
そしてリーフを見送った2つめの理由は、コマーシャルであります。なにがどうとは言いませんが「リーフ 180SX」で検索してみてください。

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