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ディープマインド、急性腎障害を深層学習で48時間前に予測

2019年08月05日 12時24分更新

文● Charlotte Jee

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グーグルの人工知能(AI)部門であるディープマインド(Deepmind)は、バイタルサインや血液検査結果などの情報を含む患者の健康記録を分析し、急性腎障害(AKI)の可能性を予測できる深層学習システムを開発した。ただし、現在の予測精度は50%を上回る程度であり、実際の医療現場に導入できるのか、導入するとしたらどのような形で使えるのかという点ではまだ研究を重ねる必要がありそうだ。

この研究は7月31日付のネイチャー誌(Nature)に掲載された論文で発表された。研究グループは発症の48時間前までに、55.8%の症例を予測できることを示した。後に人工透析を必要とするような、より重度の場合の予測精度は90%近くになった。

米国では急性腎障害に関連した院内死亡者数が年間30万人近くに達しており、入院患者の5人に1人が重い治療を受けている。しかしながら早期に発見して適切に処置をすれば、治癒も十分に可能だ。急性腎障害を予測するシステムは、多くの人命を救う可能性を秘めた非常に有望なものなのだ。

この研究では米国退役軍人省の記録を使用したため、訓練データセット全体の94%が男性である。実際の患者における有効性を確認するには、さらに多くの試験が必要だ。また、誤って判定されたケースも多く認められた。

ディープマインドは、このアルゴリズムを医師や看護師向けのAIアシスタント・アプリ「ストリームズ(Streams)」へ導入する計画だ。実現すれば、ストリームズをすでに使用しているロンドンのロイヤル・フリー病院の医師たちが、急性腎障害を発症するリスクのある患者を早期発見するのに役立つ。このアルゴリズムが本当に有用かどうかの判断は、その後のさらなる研究を重ねた後になりそうだ。

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