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加熱する都内のデータセンター市場に投資を続ける

3500ラック強のTY11開設!量産型データセンターが強いエクイニクス

2019年07月23日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年7月22日、エクイニクス・ジャパンは江東区有明に「IBX(International Business Exchange)データセンター 『TY11』」(以下、TY11)をオープンし、プレス向けに見学イベントを開催した。エクイニクス 北アジア事業統括の古田敬氏は20年以上にわたるノウハウとインターコネクションの強みをアピールした。

エクイニクス北アジア事業統括の古田敬氏

壁面緑化を施し、ディーゼルエンジンの自家発電機を採用

 2020年のオリンピック会場に近接する江東区有明に開設されたTY11は、2015年のビットアイル買収で取得したデータセンターを含め、11拠点目となるデータセンター。第一フェーズでは7000万ドル(約79億円)を投資し、950ラック、3700㎡のコロケーションスペースを提供。最終フェーズの完了時には3500ラック以上、約1万4300㎡というコロケーションスペースを提供し、日本最大規模を実現するという。古田氏は、「単にでかければいいのかという話はあるが、インフラは『規模の経済』がストレートに効いてくる世界。しかも2万3000㎡に対して、コロケーションスペース1万4300㎡はかなり利用効率も高い」と語る。

日本最大規模を謳うTY11のロケーション

 有明にある5階建て・鉄筋コンクリート造の建屋は耐震構造で、既設の倉庫を改装することで、約1年という短期間で開設にまでこぎつけた。完成時は壁面緑化を施すことで、商業設備やマンションの開発が相次ぐ有明地域の都市環境に同化する外観を実現するという。また、電力は初期時に1ラックあたり2.7kVA、最終時は3.9kVAまでを予定。UPSは冗長構成で、共通予備方式を採用する。自家発電設備は初めて安価で発電効率のよいディーゼルエンジンを採用した。とはいえ、設備やインフラ面はグローバルと共通仕様で、基本的には他のIBXデータセンターと同じだ。

TY11のエントランス

ブランドカラーをあしらったTY11のカスタマーエリア

TY11のコロケーションスペース

ディーゼルエンジンの自家発電設備

 通信事業者と比べたエクイニクスの特徴と言えるインターコネクトに関しては、パブリッククラウドとの接続ポイントを持つTY2や、285以上のクラウド・ITサービス事業者と接続するCloud Exchangeを収容するTY4とダイレクト接続が可能になっている。また、80以上のネットワークサービスプロバイダーとの接続、世界各地の1500以上のECX Fabricユーザーとのセキュアな接続も実現する。「クラウドトラフィックに関しては格安だし、DC間の接続も構内配線とほぼ同じ価格で提供できる」(古田氏)ということで、インターコネクションとクラウドの接続には引き続きこだわっている。

TY11と他のデータセンターやクラウドとの接続

「東京は今、投資を遅らせてはいけないエリア」

 世界24カ国で、52都市、200拠点以上のデータセンターを運用するエクイニクスは、グローバル展開、インターコネクション、インテグレーションに強みを持つ。5年前、8~10万程度だったインターコネクションの総数は34万1000に拡大し、多数のネットワークやクラウド、ITサービス企業が同一のプラットフォーム上に存在する環境を実現している。また、20年におよぶ専門性を活かしてアーキテクチャを設計・実装し、ユーザーが保有する数々のオフプレミスの要素をインテグレーションしてきたという。

 エクイニクスはアジア太平洋エリア(APAC)における約5億3500万ドル(約576億円)の投資計画により、6拠点の新規IBXの開設、5拠点でのIBXの拡張を進めている。そんなエクイニクスにとって戦略的に重要な市場が日本、特に東京だ。20年以上にわたってデータセンター市場を見てきた古田氏は、「米、中国、日本の3つが他を引き離しており、データセンター単独の市場として捉えれば、東京の市場は世界で一番大きい。東京でデジタル化は進んでおり、投資を遅らせてはいけないエリア」と語る。

 エクイニクスの強みについて古田氏は、「20年やっていること」と断言する。「細かい工夫はいろいろあるが、革新的な技術があるわけではないという意味では、TY11も『普通のデータセンター』。でも、同じ設計思想で作り続けるというのは意外と大変」とのことで、長年のノウハウが蓄積されたコモディティなデータセンターを作り続け、ラックを埋め続けることに存在意義があるという。

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