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業界人の《ことば》から第352回

日本企業のマルチクラウド化は欧米と同じ失敗をしなくて済む

2019年07月24日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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今回のことば

「日本の企業は、真のマルチクラウドの実現に向けて、欧米の企業が経験してきたことを学べば、同じ失敗を繰り返さなくていい。Dell Technologiesはそれを支援できる立場にある」(デルの平手智行社長)

欧米と日本のマルチクラウドには差がある

 調査によると、欧米では93%の企業が複数のクラウドを使用し、平均で5種類以上のクラウドを利用しているという。日本でも、複数のパブリッククラウドを活用しようとする動きが加速しており、マルチクラウド化が進展しようとしているところだ。

 だが、デルの平手智行社長は「欧米の企業と、日本の企業がいうマルチクラウドには差がある。日本の企業は、複数のパブリッククラウドを利用することをマルチクラウドと呼ぶことが多いが、欧米の企業は、パブリッククラウドとプライベートクラウド、そして、エッジまでをクラウド化し、これらをひとつの環境として捉える動きが進み、これをマルチクラウドと呼んでいる」とする。

 欧米の先進企業では、複数のパブリッククラウドをどう使うのかを議論する時代はすでに終わり、オンプレミスとエッジのクラウドスタック化により、すべての領域において、クラウドオペレーションとオートメーションを実現し、資産や資源、データを、どのクラウドでも共通に動かすという世界を目指している。

 具体的には、Amazon Web Services(AWS)で使っているものをMicrosoft Azureで動かし、Microsoft Azureで作ったものをGoogle Cloud Platform(GCP)で動かし、オンプレミス環境をプライベートクラウド化し、さらにエッジをクラウド化し、パブリッククラウドにもつなげるといった環境の実現だ。

 複数のパブリッククラウドを利用して生まれる課題を解決したことで、実現する新たなマルチクラウドの世界であるともいえる。

 「複数のパブリッククラウドを活用した結果、大手クラウドプロバイダーによるクラウドサイロ、クラウドジェイル、あるいはクラウドロックインという状況が生まれた。クラウドプロバイダーごとに管理が異なり、アプリやデータは特定のクラウドでしか利用できないものになった」とし、

 「このままでは日本の企業も、欧米の企業が歩んできたのと同じ道をたどり、同じ課題にぶつかることになる」と警笛を鳴らす。

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