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新車を買った情報2019 第22回

マツダ ロードスターRFのエンジンに未来を感じる

2019年07月06日 12時00分更新

文● 四本淑三、編集●西牧

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ロータリーの生霊が後ろから押している

 ホンダのびっくり箱のように9000回転も回るわけではありませんし、回転の立ち上がりも驚くほどには速くありません。ですが、低回転からトルクがあるのに、それが途切れず上までスルスル回ってゆく。フラットトルクで高回転まで淀みなく回る、今までありそうでなかったタイプのエンジンであります。

 回転のスムースさには、ついロータリーの背後霊を感じるほど。しかも1980年代のRX-7みたいに、渋滞でもつらい思いをしない。これはきっとロータリーの生霊たちが後ろから押してくれているおかげに違いない。ありがとう、ロータリーさんたち!

 そんなオカルトはさておき、2速の全開加速は気持ちのいい限りでして、身体がシートに押し付けられる感じが最後まで途切れません。レブリミットの7500回転まで回すと、ちょうど時速100kmに達する設定ですから、高速道路の合流などは特に用がなくても何度もやってしまうものです。おかげでETCを使わない私は、気がつくとポケットに小銭がありません。

 実用領域の2500回転前後の応答性はとても素晴らしいもので、オルガン式のアクセルペダルのおかげもあって、巡航速度の維持や微調整もストレスになりません。もちろん山坂道ではさらに素晴らしい。車体が軽いおかげで、どこから踏んでも加速していけるし、厳しい峠道でも、3速固定で走り回ることさえできる。

 クルマと戦わずして得られる、この「どっからでもかかって来い」の感覚は、誤解を恐れずに言えば、電気モーター的であります。

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