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ノートルダム大聖堂の火災、デジタルデータが再建に望み

2019年04月17日 07時45分更新

文● Charlotte Jee

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築850年になるパリのノートルダム大聖堂を襲った壊滅的な火災は鎮火した。象徴的なこの建造物は火災によって大きな被害を受けたものの、3Dマッピングによるデジタル化のおかげで、かつての輝きを取り戻せるかもしれない。

大聖堂の正確なデジタル・レプリカは、建築史家のアンドリュー・タロン博士(故人)によって2015年に作成された。タロン博士は大聖堂の全貌をマッピングするためレーザーを使い、レーザーが対象物に到達して反射し戻ってくる時間を測定することで、極めて正確な画像を作成した。タロン博士はその過程を動画で説明している。博士が丹念に生成したスキャンデータは、今後の再建作業において極めて重要なものとなるだろう。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領はノートルダム大聖堂の復活に向け、莫大な募金を募っている。フランスの富豪らはすでに数億ユーロの寄付を表明した。

1860年に復元された大聖堂の尖塔は、今回の火災で崩落した。屋根にも甚大な被害がある。屋根の木材には1160年にまでさかのぼるものも使われており、この種の屋根としては世界でも特に古いものの1つだった。幸いにも大聖堂の内部にある貴重な遺産の多くは、消火作業に尽力した約400名の消防士により救われた。

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