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アスキー・ジャンク部リターンズ 第262回

味も香りも変わらないけれど:

金粉入りペヤング 金の量が少ないっ……!

2019年04月08日 17時30分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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味も香りも変わらない
混ぜてしまうと金粉もわかりにくくなる……

この程度の量では、味にも香りにも変化はないですよね

 食べてみた感想ですが、まあ、めちゃくちゃ難しいです。味も食感もペヤングです。麺、ソース、ふりかけ・スパイスなどは、金粉を入れるに際して、もしかしたら変更があったかもしれません。でも、ひとくち食べてわかるほどの違いは感じられなかった。

 まして微量の金粉がもたらす味の変化ともなれば、そのわずかな差を感じ取れるほど、自分の舌は鋭敏ではありませんでした。香りもまったく変わりません。金を入れることでカップの中にミクロコスモスの構造に変化が起き、食べ進めるうちにマクロコスモスと一体化する、ということもありません。

 つまり通常のペヤングとの差異は、「金が入っている」という視覚上の事実しかない。ところが困るのは、ソースをなじませようとして麺を混ぜたり、無造作に箸を突っ込んで荒っぽく食べたりすると、ソースやふりかけの色にまぎれて、金粉がどこにあるかわからなくなってしまうのです。こうなるとただのペヤングなので、ありがたみが薄い。

持ち上げると……わかる……わかる?

 「金粉以外を入れて混ぜてから、最後に金粉を散らせばよいのでは?」と思われそうですが、そうしたところで「散らす」と表現できるほどの量がないので、よほど注意して食べないと、あっという間に金粉がどこにあるかわからなくなる。

 ただ、箸の動きを最小限に抑え、可能なかぎり金粉の存在を知覚したまま食べきればよいのかというと、そもそも、そうやって食べることでなにが得られるのかという、もはや神秘思想とも表現できる領域に突入することになります。

全面にまぶせるほどの量はなかった

 2017年、「Gold Rush: The Game」というシミュレーションゲームがリリースされました。アラスカの奥地で、土砂を集めてはふるいにかけて金を取り出し、採掘業者の仕事を体験できるものです(地味だな)。

 キツいのが序盤で、地面を掘っては土砂を集めてふるいにかけ、さらに川から水をくんできてはふるいにかけ、残った砂をまたまたふるいにかけてようやく砂金が見つかる(かもしれない)という壮絶な作業を繰り返すハメになります。

 ある程度の資金が貯まれば重機なども購入できますが、ふるいにかける操作やら、パワーショベルの移動やら、なにかと細かい操作が必要になる。リアリティーを追求するところが間違っている気もしますが、とにかく「金を探すのは大変なんだな」と思わせてくれる内容でした。

 このペヤングも、ある種、砂金採りに似ています。一度混ぜてしまうと、とにかく「金を探す」ことはめちゃくちゃ難しいのですが、じゃあ見つけたからといってどうなんだ……と感じる量しかありません。

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