このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

山根博士の海外モバイル通信 第439回

ファーウェイの「HUAWEI P30」発表会が行なわれたパリで謎スマホを発見

2019年04月03日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ヨーロッパの大手通信会社「Altice」の
フィーチャーフォンも発見

 さてキャリアの店を回ってみると、SFRのショップにやはり非大手メーカーのスマートフォンが販売されていました。「Altice」という会社の製品です。Alticeのスマートフォンは過去にもポルトガルで販売されていることを記事にしましたが(ポルトガルのマイナースマホメーカーの端末が欲しい!)、Alticeそのものはヨーロッパ各国で通信事業を展開している大企業。自社ブランドのスマートフォンも販売しています。

SFRの店にはAlticeのスマートフォンが並ぶ

 SFRはAlticeグループの一員であることから、Alticeブランドのスマートフォンも販売しています。Alticeのスマートフォンも価格は比較的安く、フランスで販売している最上位モデル「S70」が181ユーロ(約2万2000円)。オクタコアの1.5GHz CPU(メーカー非公開)、5.5型(1280x720ドット)ディスプレーに1600万画素カメラ。価格を抑えるためにうまくスペックを揃えたという感じです。

Alticeの最上位モデル、S70

 ラインナップはウェブに出ていないものも含め7機種。フィーチャーフォンも出していますが販売店は限られています。フランスではいまでもフィーチャーフォン需要はまだあるのでしょうが、一番安いスマートフォンが50ユーロ(約6000円)を切っています。SFRとしてもぜひスマートフォンを使ってほしいというところでしょうか。

SFRのAltice端末販売ページ

 一番安い「S11」は3Gのみ対応でコンパクトな4型ディスプレー(800x480ドット)搭載。メモリー512MB、内蔵ストレージ4GB、200万画素カメラで49ユーロ(約6000円)です。とはいえあと10ユーロ程度出すと4G対応のエントリー機も買えるだけに、この価格帯の製品はこれからだんだんとなくなっていくのでしょう。

3G対応、4型ディスプレーの小型モデルのS11

フランスでもシャオミが存在感を見せる

 フランスにもシャオミが正規に進出しているので、比較的低価格なスマートフォンも容易に購入できるようになっています。ですが低価格、といってもディスプレーは大きいですしカメラも高画質と、コストパフォーマンスに優れてはいますが、安いモデルでも100ユーロ(1万2000円)くらいになります。SNSと電話くらいしかしない、という人にはそれでも高いわけで、EchoやAlticeの格安品もしっかりと需要があるわけです。

パリにあるシャオミの公式ショップ

 海外に行くとき、今ではローミング料金の引き下げやeSIMの登場などで自分のスマートフォンをそのまま手軽に使うことができる時代になりました。しかし海外はスリも心配ですし、通信を頻繁にする人なら予備用に現地のプリペイドSIMも買っておきたいもの。これらマイナーメーカーのスマートフォンは年に何度か海外に行く人なら、海外用に1台買うのもいいかもしれません。価格が安ければスリに盗まれてしまっても被害は最小限に留まるでしょう。海外旅行時は観光地巡りだけではなく、ぜひ量販店やキャリア巡りをしてみてください。

予備機や滞在の思い出にマイナーメーカー品を買うのも楽しい

山根康宏さんのオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ