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業界人の《ことば》から 第334回

ブラザーに蔓延する大企業病 強みのスピードが低下

2019年03月14日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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次なる成長に向けた4つの改革

 新たな中期経営戦略となる「CS B2021」は、「次なる成長に向けて(TOWARDS THE NEXT LEVEL)」をテーマとし、「プリンティング領域での勝ち残り」、「マシナリー・FA領域の成長加速」、「産業用印刷領域の成長基盤構築」、「スピード・コスト競争力のある事業運営基盤の構築」の4つにフォーカスした改革を実行するという。

 「プリンティング領域での勝ち残り」では、顧客とのつながりを強化する新たなビジネスモデルへの転換を加速し、高いプリントボリュームを持つユーザーの獲得強化と、本体収益向上により、事業規模の維持、収益力の強化を実現し、勝ち残ることをあげた。

 「マシナリー・FA領域の成長加速」では、自動車、一般機械市場の強化により、産業機器分野の大幅な成長を実現するとともに、マシナリー事業全体で省人化、自動化ニーズを捉えたFA領域でのビジネスを拡大する。

 また、「産業用印刷領域の成長基盤構築」では、新製品開発によるブラザーと、買収した英ドミノとのシナジーを強化し、ドミノ事業の成長を再加速するとともに、ブラザーが保有するインクジェットを核としたプリンティング技術を結集し、産業用印刷領域でのビジネス拡大を図るという。

 そして、「スピード・コスト競争力のある事業運営基盤の構築」では、グループ全体でITを活用した業務プロセスの改革や、人材の底上げ、最適人員体制の確立に取り組み、厳しい事業環境下でも勝ち残りや成長の実現を可能とするスピード・コスト競争力がある事業運営基盤を構築することを掲げた。

ブラザー工業 代表取締役社長の佐々木一郎氏

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