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Windows情報局ななふぉ出張所 第143回

MWC19で三木谷社長が進捗を語った:

楽天キャリア計画が技術者を惹きつけるワケ

2019年03月06日 09時00分更新

文● 山口健太

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■最新技術だけでキャリアを立ち上げるという挑戦

 楽天が取り組む「アポロ計画」並みの挑戦は、ビジネス面では無謀との声はあるものの、エンジニアにとって非常に魅力的な側面があります。

 楽天のもとには大手キャリアやQualcommなどで携帯インフラの根幹を支えてきたエンジニアが続々と集結。10月にサービスを開始する4Gのアンテナはノキア製ですが、5Gのアンテナは楽天が自らハードウェアを設計しています。

5Gのミリ波アンテナはQualcommのチップを使って楽天が自社開発したという

 特に面白いのは、他キャリアのように既存設備のしがらみがない環境で、5Gへの移行を前提に最新技術で固めた携帯キャリアを新たに作ろうとしている点です。

 筆者の経験上、エンジニアなら誰しも「最新技術だけで固めてゼロから作り直したい」という欲求に駆られることがあります。しかし現実にはリスクが大きすぎるため、いま動いているものを改善していく仕事がほとんどを占めています。

 しかも電波の割り当てには限りがあるため、携帯キャリア事業はお金を注ぎ込めば誰でも参入できる領域ではなく、まさに一生に一度、出会えるかどうかのプロジェクトになっています。

 ここで効果があらわれてきたのが、社内の英語化や外国人社員の登用など、グローバル化への取り組みです。CTOのタレック・アミン氏以下、楽天のキャリア事業には海外出身の技術者が数多く参加しています。

タレック・アミンCTO。インド企業やファーウェイ、T-Mobileでの経歴を持つ。

 MWC19の基調講演後、楽天ブースには海外からの来場者も数多く訪れており、関心を持った技術者も少なくなさそうです。こうした人材を受け入れる準備があるというのも、楽天の魅力になりつつあります。


※お詫びと訂正:初出時、タレック・アミン氏の名前に誤りがありました。お詫びして訂正します。(3月6日16時15分)

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