なかなかスマートにならないUSB-C:
アップルユーザーを悩ます「USB-C問題」
2019年03月01日 16時00分更新
●iPad ProやMacBookと、MacBook Airの端子は違う
さて、ここでもう1つの問題があります。同じUSB-C端子でも、iPad ProやMacBookのUSB-C端子と、MacBook AirやMacBook Proに搭載されたUSB-C端子は仕様が異なっているという点です。
MacBook AirやMacBook ProのUSB-C端子はThunderbolt 3に対応し、40Gbpsのデータ転送ができるほか、4Kディスプレーを2台接続したり、外部グラフィックスも接続できます。機能はインテルが用意しているThunderbolt 3のインフォグラフィックスに分かりやすくまとめられています。
重要なことは「The USB-C that does all(それをすべてするUSB-C)」というインフォグラフィックスのサブタイトル。この表現からUSB-Cは端子やケーブルのことだと分かります。つまりUSB-C端子がついていても、必ずしもThunderbolt 3に対応しているわけでもなければ、USB 3.1やUSB PDをサポートしているわけでもないのです。
●ケーブルもやっぱり違う
さらに問題をややこしくしているのは、ケーブルによっても対応する通信や給電の規格が異なるという点です。
アップルはMacBookやMacBook Air、MacBook Pro、iPad Proに、充電用のUSB-Cケーブルを付属しています。しかしこのケーブルはThunderbolt 3の40Gbpsだけでなく、USB 3.1 Gen 2の10Gbps、USB 3.0の5Gbpsにすら対応しておらず、USB 2.0の480Mbpsでしか通信ができないのです。
ならばすべてをThunderbolt 3、DisplayPort対応、USB PD対応にすればいいじゃないかと思われるかもしれません。実際そうしたモノを選んで購入しておけば間違いないでしょう。しかし価格は大幅に高くなります。
アップルでThunderbolt 3対応のケーブルを買おうとすると0.8mで4500円になります。一方、USB-C充電ケーブルは1mでも2mでも1800円です。充電のためだけに倍以上の価格を払う必要はないですよね。
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