ノーダメージで細胞を分離回収できるマイクロ流路セルソーター
細胞を分取できるツールであるセルソーターでは、世界シェアで完敗している国内企業。だが、次世代型はこれからが勝負となるという。オンチップバイオ・テクノロジーズのセルソーターは、従来1秒間に数百から数千の細胞を流して特定の細胞を分離していたが、時速40kmで回収するため速度が速く細胞にダメージを与えてしまっていた。
新たに開発したセルソーターでは、マイクロ流路チップの中に細胞を流し、レーザーを当てて計測。ターゲットとする脂肪だけを回収するという。数千万、1億個の中に10個しかないような細胞であっても、細胞の固まりのまま、ダメージフリーで分離回収できるとしている。
既存の販売承認薬を低コスト、低リスクで新薬に
AMD Therapeutics LLCが展開しているのは、すでに販売されている承認薬に新たな薬効を見いだしたり、形状を変えることでの新規進歩性を見いだすドラッグリポジショニングによる創薬。市場にある薬であるため安全性は担保されており、新たに特許を取ることもできる。
低コストでできる利点のほか、承認までの期間を短くできるのが特徴。たとえば眼球に注射するような治療法をドラッグリポジショニングによって点眼での治療にすることで、高額な治療費が必要なくなり、家庭での治療も可能となるという。