iPS細胞を用いた呼吸器疾患創薬
現在呼吸器疾患は効果的な治療がなく、創薬が難しいとされている。これは人と動物の疾患が乖離しており、動物実験などによる認証の効果が異なることによっている。そこで京都大学呼吸器疾患創薬講座では、安定的で高品質なiPS細胞を人の創薬プラットフォームとして提供を目指している。
疾患iPS細胞を使うことで、人の呼吸器疾患のシミュレーションもできるようになり、創薬にも応用できる。良い治療薬がないため潜在的な市場も大きく、製薬会社と共同でコントリビューションに応じた対価を受けるビジネスモデルを展開想定。
安定性と柔軟性を備えた足場たんぱく質
Neko Pharmaは、足場たんぱく質(スキャフォールド)のライブラリの提供と二重特異性抗体の開発を目指し活動している。特徴は、ターゲットの豊富さと、作製のしやすさ(安定性)にある。
現状、創薬においてターゲットとなる分子に対する抗体の選定には、非常に多くのコストがかかっている。そのターゲット選定の中で、安定した抗体候補の製造・選定ができることで、新薬開発の確率も大きく高まることになる。
iPS細胞から心筋細胞を低コストで大量に作成
ヒトの死因の大きな要因を占める心不全だが、現在のところ根本的な治療法がない。iPS細胞から心筋細胞を作って組織を置換する治療法では費用が高く、さらに安全性や生産性の問題もある。そこでマイオリッジでは低分子化合物のみで3次元心筋誘導を行うことで低コストかつ高い生産性実現を目指す。
現在アリゾナのベンチャーと共同で製品開発を行っており、すでにグローバルアライアンスを提携済みとのことだ。