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手の込んだ加工は、工芸品やジュエリーのよう

ソニーが最上位イヤホン「IER-Z1R」発売、実売20万円超でホールの再現目指す

2019年03月06日 11時00分更新

文● ASCII

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厳選したパーツで、ドライバーユニットや内部の回路を構成

 BA型ドライバーは、自社開発という利点を生かし、カスタマイズを施した。具体的には、既発売の「IER-M9」同様、比剛性が高く、内部損失も高いマグネシウム合金製の振動板、伝送効率の高い銀コート銅線を使用したボイスコイル、金メッキを施した端子部の採用などだ。

BA型ドライバーの構造図。

 中低域用のダイナミック型ドライバーは、薄膜のマグネシウム合金製ドームの周囲にアルミニウムコートのLCP(液晶ポリマー)を組み合わせている。中央部は軽量で剛性が高い素材、エッジ部にはしなやかに動く素材を使用している。考え方としては、MDR-Z1R用に開発した70mmのノウハウを12mmに小さくして実現したものだという。

12mmの中低音用ドライバー。中央とエッジ部で異なる素材を使っている。

 スーパーツィーターの役割を果たす、直径5mmの振動板は100kHzまでの再生に対応。アルミニウムコートのLCP振動板や外磁型磁器回路は独自開発したものだ。小型化によって、低域用ユニットと同軸配置した状態でノズル内に収めることができた。

5mmの超高域用ドライバー

 各ユニットが担当する信号を分割するネットワーク回路も、フィルムコンデンサーに加え、ソニー専用の高音質はんだを使用するなど、厳選したものになっている。

ネットワーク回路。ここもこだわりの高音質パーツを使っている。

 MMCX対応の付属ケーブルは、ノイズに強いツイストペア構造の銀コートOFC(無酸素銅)線を使用したもの。シース部はタッチノイズを低減するシルク編組(へんそ)にした。一般的な3.5mmのミニジャックと4.4mmのバランス駆動用ジャックを採用したケーブルを2本同梱する。端子には非磁性体の金メッキを施している。イヤホン接続部はハンガー形状となっており、耳に素早くフィット。あらかじめ形状に癖を付けた、プリフォームドタイプとなっている。

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