格安SIMで使う端末として、SIMフリー機を普通に購入するのももちろんいいが、最近ではSIMロックが解除されたキャリアが販売する端末、しかも限りなく新品に近いモノも豊富に出回っており選択の幅が広がっている。今回は何をどう選んだらいいのか考えた。
無難かつ確実な選択肢としてはファーウェイ機のミドル機
昨今のファーウェイを取り巻く政治的状況は順調とはいえないものの、2018年のベストセラー機「HUAWEI P20 lite」は比較的安価なスマートフォンのなかでも、いまだオススメの機種であることは間違いない。
今では3万円以下の実売価格、4GBと大きめのメモリーにオクタコアCPUのKirin 659、流行りのノッチ付き液晶、ダブルレンスカメラ、Type-Cでの充電などを備えている。足りないものと言えば、防水におサイフケータイ、DSDV(DSDS)対応くらいで、これらが必要がない人にはまったく問題ないだろう。また、キャリアのスマホのようにアンインストールできないアプリが入っていないため、購入時から動作が軽快だ。
同じファーウェイなら、登場したばかりの「HUAWEI nova lite 3」もコストパフォーマンスに優れている。DSDVに対応し、プロセッサも新しいKirin 710になっている。HUAWEI P20 liteよりは下のクラスに位置付けされる機種となるため、メモリーが3GBとやや少ないことや5GHz帯の無線LANに対応しないなどの機能差がある。
というわけで、買いやすい価格のファーウェイ端末となると、この2機種で迷うところだが、春以降でもいいなら、いずれ登場するであろうHUAWEI P20 liteの後継機も視野に入れておくべきだろう。
これらのライバルとしてはOPPOの「R15 Neo」がある。SoCにSnapdragon 450を搭載して、LTEの同時待受ができるDSDV対応。ストレージは64GB、メモリーは3GBと4GBから選べ、4GBタイプでも2万円台で購入できる。HUAWEI P20 liteに見劣るする点は、画面解像度が低いこと(P20 liteの1080×2280に対し、720×1520)と充電がmicroUSBということ。画面サイズとバッテリー容量はP20 liteよりも大きいので(6.2型、4230mAh)、人によってプラスだろう。
1万円台のSIMフリー機ならASUS、モトローラに選択肢が
エントリークラスまで幅広く展開しているのは、ASUSやモトローラ。ASUSは「ZenFone Live (L1)」が1万円台で買えるDSDS対応のSIMフリー機としておすすめだ。SoCにSnapdragon 430を搭載し、メモリーは2GBと少なめなのが残念なところだが、価格を考えれば十分だ。
モトローラは「moto e5」がやはり1万円台。Snapdragon 425搭載でストレージが16GBとこちらも少なめだが、4000mAhの大容量バッテリーと5.7型の画面が魅力となる。
ただし、安さにこだわるなら、OSのバージョンアップやアプリの肥大化に備えて、1万円台で2GBメモリーの機種を買うよりも、もう少し金額をアップしてメモリーが大きい機種、処理性能も高い機種を買ったほうが、快適に利用できる期間が長くなってトータルで得になる可能性がある。
低コスト+おサイフ+防水ならシャープ
国内ブランドでSIMフリー端末を継続的にリリースしているのは実質的にシャープだけという状態だ。
そのシャープのオススメのモデルは2018年12月発売の「AQUOS sense2 SH-M08」。人気の「AQUOS sense lite」の後継機で、おサイフケータイや防水機能を備えて価格は3万円台後半。同じSnapdragon 450を搭載したOPPOのR15 Neoよりも約1万円高いが、防水やおサイフケータイといった機能を考えれば納得できる範囲だ。
SIMフリー版のAQUOS sense2は単体で購入すると3万円台後半だが、OCN モバイル ONEなど、格安SIM契約とセットで大幅割引という例も見かけれる。また、AQUOS sense2を買うつもりなら後述する別の手法もある。

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