月50GBというデータ容量を考えると、非常にオトクに感じるソフトバンク「ウルトラギガモンスター+」。さらにYouTubeやAbemaTVなど、主要動画配信サービスの通信量はカウントされないという魅力もある。
実はこの「ウルトラギガモンスター+」、MVNOの格安SIMのように縛り無し、2年契約無しでも同等の費用で利用できるのだ。いろいろと制約があるものの、条件さえ合えば非常に便利な回線になりそうだ。
50GB使うなら、ギガ単価が激安
さらには対応動画サイトも見放題
「ウルトラギガモンスター+」の2年契約時での月額料金は8081円~。内訳は基本料として「通話基本プラン(ウェブ使用料込)」が1500円(2年契約)、パケット代が「データ定額 50GBプラス」の5980円で合計7480円に、ユニバーサルサービス料の2円を足し、消費税8%を加えるとこの金額となる。また最初の1年間は月1080円割引の「1年おトク割」が適用されて7001円となる。
さらに「SoftBank 光」など、対応の固定通信サービスを使っていれば「おうち割 光セット」により、やはり月1080円が割引(一部プランをのぞいて期間設定はない)。月額1000円台からの「Yahoo! BB ADSL」利用者でも同じく1080円引きになるほか、家族で加入している場合の割引もある。
割引が無い場合は高額な料金にも感じるが、50GBという大容量が利用できるほか、前述したようにYouTubeやAmebaTV、TikTok、hulu、Instagram、Twitterなど、主要動画配信サービス/SNSについては通信量がカウントされない。つまり朝から夜までYouTubeを見まくっていても“ギガ”が減らないのだ。しかも、2019年4月分(ユーザーの請求締日ごとに期限が異なる)までは、利用する通信に関わらずに無制限となっている。
なお他社で月50GBのサービスを使おうとすると金額は跳ね上がる。そもそも50GBというメニューを用意しているサービスは少なく、格安SIMの中でも比較的安価なイオンモバイルでさえ、音声通話付きSIM+月50GBで1万1666円だ。動画配信を利用するつもりならソフトバンクにはとても太刀打ちできない。
また実際問題として、動画視聴以外にスマホ上で大量にデータを利用するものはあまりないはずだ。強いて言うなら写真をクラウドストレージにアップロードするくらいだろう。さらにソフトバンクは対応サービスをさらに増やしていくとしている。
対応サービスの中で注目したのは「TVer」。テレビドラマの見逃し視聴に便利に使っている人も多いと思うが、データ量が比較的多めなうえ、モバイルのための通信費節約モードというのも用意されていないので、それがカウントされないのは非常に大きい。
ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」を実体験
格安SIMと異なり、昼休みなどの混雑時間帯も快適
今回はソフトバンク契約のAndroidスマートフォン「Google Pixel 3」を使ってさまざまな動画サービスや各種通信を試したが、「非常に快適」というのが正直な感想だ。
テストしたのは昨年12月の大規模障害後なので、超時間使えないという事態はまだ経験していないが、同様の障害がもう起きないと想定するならば非常に快適なサービスと言えよう。ランチタイムの時間帯も格安SIMのような速度の落ち込みがなく、昼休みにTVerで見逃したドラマを見たり、別の動画を見るというのもスムーズだ。
格安SIM代表として、UQ mobileとドコモネットワークのIIJmioのSIMが挿された端末を側に置いて比較したが、平日の12時40分前後でTVerが引っかからずに視聴できたのはソフトバンクとUQ mobileの2つ。IIJmioでは頻繁に停止して、とても楽しめる動画ではなかった。
また、速度測定アプリでの数字も強い。電波の強さによって上下するが平日の午後では100Mbps越えを記録することもある。平日の12時45分でも下り62.4Mbpsを記録した。
夕方から夜間の混雑時間帯もまったく変化を感じられない。昼休みほど極端に落ち込むわけではないので比較が難しいが、ドコモネットワークのIIJmioよりは反応が速い印象だ。
PCから利用するには、月額540円のテザリングオプションが必要だが、前述したように4月分までは原則として使い放題。あまりに通信量が多い場合は制限が発生するようだが、キャンペーン中は便利に使い倒したいところだ。
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