“暴れ馬”2990WXを飼いならす
Threadripper 2990WX/2970WXの“Dynamic Localモード”とゲームパフォーマンスの関係
2018年12月29日 11時00分更新
ゲームにより異なる結果に
今回のテストは、シンプルにゲームにおけるパフォーマンスチェックだ。Dynamic Localモードを有効にした場合と無効にした場合で性能がどう変化するかを確認する。ただDynamic Localモードを無効化しても、コンピュートダイに全ての処理が割り当てられるとは限らない。
そこでタスクマネージャーから手動でゲームをノード1と3でのみ処理するよう設定した場合をワーストケースとして測定した。理論的には「Dynamic Local有効」が一番性能が高く、続いて「Dynamic Local無効」、そして「ノード1&3のみ」 の順で性能が落ちるはずだ。これを検証してみたい。
まずは「Battlefield V」(BFV)だ。GPUはレイトレーシング対応のRTX 2080Tiを使っているが、DXRを有効にするとGPU側が強烈なボトルネックになるため、DXRは使わない状態で検証する。同様に解像度を上げてもGPU側のボトルネックが出てくるためフルHD固定とした。
今回の検証では、画質はプリセットの“最高”とし、シングルプレイヤー用の“ティライユール”のステージ“平等”内にある一定のコースを移動した際のフレームレートを「OCAT」で測定した。
まずはっきりとわかるのは、コンピュートダイに処理を全振りすると10fps程度下がるということ。コンピュートダイで処理されるとGPUにつながるPCI-Expressコントローラーからも遠くなるので、下がって当然といえる。ただ正直なところ、GPUにRTX 2080Tiを使っているとはいえ「10fps」という数値はかなり軽微な影響ともいえる。
ただDynamic Localモードを無効にしても、フレームレートは変わらない。タスクマネージャーでBFVの処理がどのノードで処理されているか観察すると、Dynamic Localモードが無効でもノード0とノード2に負荷がかかりつつ、ノード1や3の負荷は微増というパターンが圧倒的に多かった。逆にDynamic Localモードを有効にすると、ノード0とノード2以外の負荷がほとんど発生しないパターンが増える。