iPad Pro、MacBook Air、Mac mini……アップル2018年10月新製品まとめ 第11回
明らかにiPadのイメージが変わる1台:
新iPad Proはコスパ高い Macより快適かも
2018年11月05日 20時00分更新
●少し懐かしいデザインに驚きの薄さ
先述の通り、iPad Proは2015年の登場以来初めての大きなデザイン変更がありました。ホームボタンが廃止され、iPhone XRと同じように縁まで敷き詰めた液晶ディスプレー「Liquid Retinaディスプレー」が採用されたこともニュースですが、それだけではありません。
これまで背面に向けて弧を描いていたサイドのデザインは直線となり、ちょうどiPhone SEのようなイメージになりました。しかしこれは、もう少しふりかえってみると、2010年に発売された初代iPadのような雰囲気すらあります。
実際に並べて比べると、側面で直線になっている部分の厚みは、初代と最新のiPadで同じ程度でした。しかし初代iPadは、画面側に斜めにカットした立ち上がりの部分があり、背面は緩やかな膨らみ、その分iPad Proよりもだいぶ分厚くなっています。
最新のiPad Proは5.9mmで、2017年モデルよりさらに1mm薄くなりました。角張った印象を受けますが、実際に指で触れてみると微細に角が落とされ、滑らかさすら感じます。
しかも今回のiPad Proに用いられたのは、100%リサイクルされたアルミニウム。アップルによると、リサイクルされたアルミニウムを扱うことは、当然コストが増加し、高い品質や仕上げを保つことも難しくなるといいます。
しかしアップルは「安いからではなく、正しいことをすべきだ」として、再生アルミニウムの使用に踏み切りました。
アップルは年間2億台以上のiPhone、4000万台以上のiPadを製造し続けてきました。今のまま新たな資源を使い続けることが持続的でないと分かっていたでしょうし、なんらかのタイミングで方法を変える必要がありました。
昨年アップルで環境・政策・社会イニシアティブを担当する副社長リサ・ジャクソン氏にインタビューした際は「クローズドサイクル」を目指すと語っていました。アップル製品を回収して再資源化することで新製品の資源をまかなっていこうというアイデアです。
すでにiPhone XSシリーズ、iPhone XRからは、基盤の上のスズを100%リサイクルの資源に切り替えましたが、iPadやMacのボディの外装であるアルミニウムがリサイクル素材となったことには驚かされました。
だからといって外見上何かが変わるわけではありません。アルミニウムのきめ細かさ、表面のなめらかさ、色味は、アップル製品のアイコンなっている金属の高い質感が、ただそこにあるだけでした。
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