ノキアブランドのスマートフォンをリリースするHMD Globalは10月11日に「Nokia 3.1」を発表しました。9月には「Nokia 7.1」、8月には「Nokia 6.1 Plus」「Nokia 5.1 Plus」とここのところ立て続けにノキアのスマートフォンが登場しています。気が付けば2018年に入って発表されたスマートフォンの数は11機種。ほぼ毎月1機種が登場しています。
ノキアのスマートフォン再参入は2017年、最初のモデルは「Nokia 6」でした。その後は「Nokia 5」「Nokia 8」など、製品シリーズ名を数字で区分するという、旧来のノキア製品と同じ型番のモデルが次々と登場しました。現在ノキアのスマートフォンは数字の4と9を除く、1から8までの7つのラインに区分されています。
2018年にはいるとNokia 6の後継機「Nokia 6.1」、Nokia 3後継となる「Nokia 3.1」のように、数字の後に「.1」の数字を付与したモデルが登場。おそらく2019年には「Nokia 6.2」、2020年には「Nokia 6.3」が出てくるのでしょう。この型番の付け方はノキアが2010年にモデル名の区分を改め「Nokia C01-01」のようにハイフンの後に数字を付けた時代を思い起こさせます。なお2010年以降、ノキアの販売数は急減してしまい、この型番はむしろわかりにくくなってしまいました。
さて、2018年のノキアのスマートフォンを見るとすべてが「.1」の数字がついてわかりやすくなったのかというと、そうでもありません。数字の「1」のつく「Nokia 1」は2018年2月に初登場。そのため、2018年モデルですが小数点以下の数字はついていません。またディスプレーのサイドの角を落としたエッジディスプレー採用モデルは「Nokia 8 Sirocco」と、固有名詞が付けられています。
さらには2月に「Nokia 7 Plus」が登場しましたが、2017年の「Nokia 7」のディスプレー大型化モデルと思いきや、本体デザインに類似性はありません。ディスプレーのアスペクト比がNokia 7は16:9、Nokia 7 Plusは他社も採用する18:9にした、ということなのかもしれません。そして9月に「Nokia 7.1」が登場。現行の「7」モデルはこのNokia 7.1とNokia 7 Plusとなり、どっちが新しいのか高性能なのか、わかりにくいモデル名になってしまっています。
5月の「Nokia 3.1」に対し、10月発表の最新モデルNokia 3.1 Plusはディスプレーを大型化し、カメラもデュアル化。Nokia 3.1 Plusはより狭額縁なディスプレーになりましたが、ぱっと見では、2社の間に関連性はないように見えるデザインです。これはグーグルの「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」のフロント面も同じことですけどね。
古くからのノキアファンである筆者は、最近続々と増えるノキアのスマートフォンにうれしさを隠せません。しかし、製品それぞれの特徴がわかりにくくなっているように思えるのです。Nokia 1はエントリー、Nokia 8は性能とデザイン、というあたりはわかりますが、10月のNokia 3.1 Plusは8月登場の「Nokia 5.1」よりCPUとデュアルカメラの点で機能が勝っています。
今後、真のフラッグシップとなる「Nokia 9」が登場するといわれていますが、もし出てくれば8つのラインナップを持つことになります。スマートフォンシェアトップのサムスン電子ですら「S」「Note」「A」「C」「J」「On」と5つのラインしか持たず、それぞれのライン内で数字ごとにモデルを区分しています。ノキアも製品数を増やすのはいいのですが、もう少し製品の特徴が見えるネーミングにしてほしいと思うところです。
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