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iPaaS「Talend Cloud」の提供拠点、前年比2倍の勢いで成長するクラウドサービス需要に応える

データ統合基盤のTalend、東京DC新設で“クラウドファースト化”推進

2018年10月04日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 データ統合プラットフォームを提供する米Talendは2018年10月4日、アジア太平洋(APAC)市場向けのクラウドサービス提供拠点として東京にデータセンターを新設したと発表した。Amazon Web Services(AWS)東京リージョンを利用し、同社製品ベースのiPaaS(Integration Platform-as-a-Service)である「Talend Cloud」を提供することで、日本を含むAPACの顧客におけるパフォーマンスやデータ保管/プライバシーの要件を満たす。

 東京へのデータセンター開設の狙いや市場背景などについて、Talend APAC担当 SVP(セールス)兼GMのジェイソン・ビッセル氏、日本法人 代表取締役社長の西村哲也氏に話を聞いた。

Talend日本法人 代表取締役社長の西村哲也氏、Talend APAC担当 シニアバイスプレジデント(セールス)兼ジェネラルマネージャーのジェイソン・ビッセル(Jason Bissell)氏

Talend環境をマネージドサービスとして提供するiPaaS

 Talend Cloudは、マネージドサービス型でデータ統合プラットフォームを提供するiPaaSだ。サブスクリプションモデル(ユーザー数ベース、月額または年額)で提供され、オンプレミス版の既存3製品に対応する「Cloud Data Integration」「Cloud Data Management Platform」「Cloud Real-Time Big Data Platform」の3エディションがラインアップされている。

「Talend Cloud」3エディションの機能比較(Talend Webサイトより)

 Talend Cloudを利用することで、パブリッククラウドサービス間、オンプレミス-パブリッククラウド間、あるいはオンプレミスシステム間におけるデータ統合を、すべて単一のコンソールから管理することができる。オンプレミスにインフラ環境を用意する必要がないため、短期間でスモールスタートすることが可能で、インフラ運用の手間もかからない。ソフトウェアとしてはオンプレミス版と同じものであり、900を超えるコネクターやコンポーネント、セルフサービス型の社内利用、GUIによるデザインなどの特徴はそのまま利用できる。オンプレミスでデザインしたTalend環境をクラウド上で本番運用するといったハイブリッド型の利用も可能だ。

 今回は北米、欧州に次ぐ3拠点目となる東京へのデータセンター開設となる(AWS東京リージョンを利用)。Talend Cloudの提供拠点として機能し、日本およびAPAC市場に対して低レイテンシのサービス環境を提供するほか、データセキュリティの向上、コンプライアンス準拠などのメリットをもたらす。さらにオンプレミス設置のTalend環境よりも、「Amazon EMR」「Amazon Redshift」「Amazon Aurora」といったAWSのデータサービス群と高いスループットで接続できる。

 Talend Cloudの利用価格は、Cloud Data Integrationが1ユーザーあたり月額1170ドル、年額の場合は1万2000ドルとなっている(30日間の無償試用版もある)。Cloud Data Management Platform、Cloud Real-Time Big Data Platformについては要問い合わせ。

クラウド事業が好調、“クラウドファースト”で“サービスを提供する”会社へ

 同社 APAC担当幹部のジェイソン・ビッセル氏は、東京へのデータセンター新設は、日本を含むAPAC市場におけるTalend Cloudへの旺盛な利用ニーズがあると説明した。

 同社のクラウド事業は8四半期連続で100%以上(2倍以上)の売上成長を果たしており、APACだけを見ても5四半期連続で100%以上の成長となっているという。これまで日本の顧客企業は、北米か欧州のデータセンターを利用しなければならなかったが、東京に拠点を設けることでパフォーマンスを改善し、コンプライアンス、データセキュリティの面でもより安心できる環境となった。

 「日本はクラウドにおいて世界第2位の市場規模を持つ。APAC、特に日本への投資はTalendとしての戦略的な決断だ。日本市場でのさらなる事業成長を見込んでいる」(ビッセル氏)

 ビッセル氏は、iPaaSとして提供されるため環境構築や設定が迅速にできる点、そしてTalendのイノベーション(新機能追加)にも迅速に追従できる点をメリットとして挙げた。

 日本法人社長の西村哲也氏は、今回の発表はTalendが日本市場においても「クラウドファースト」で「サービスを提供する」会社へと進化していくことを示すものだと説明する。

 「(インフラへの初期投資が大きいなどの理由で)これまでなかなかTalendに手が出なかった顧客層にもハードルが低くなる。Talend Cloudを新しいマーケットでどんどん使っていただきたいと考えているし、既存顧客も利便性や迅速さなどのメリットを考え、移行を進めていただきたい」(西村氏)

 西村氏によると、既存のTalend顧客からも「日本のデータセンター開設はいつなのか」という声は多かったという。日本市場には現在100社弱の顧客を持つが、ビジネスにおける「データ活用」は業種や企業規模を問わず求められるようになっており、その課題解決のためのツールとしてTalend Cloudを広く活用してほしいと語る。

 またビッセル氏は、これからのビジネスにおけるAI/機械学習の活用においても、統合データ基盤の存在が必須となることを強調した。

 「Talendの隠れたベネフィットとして、機械学習データの品質向上も挙げられる。多くの企業では、AIの学習データを準備し、データ品質を担保する作業に8割の時間を費やしていると言われる。この生産性を高めるためには、ふだんから利用できるクリーンなデータ環境が必要だ。それを実現するのがTalendであり、Talendにとってこの分野は大きな潜在的可能性を秘めていると考える」(ビッセル氏)

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