レガシーEDIからインターネットEDIへの移行過渡期に備えるマルチプロトコル統合EDIサーバー
キヤノンITS「EDI-Master B2B Gateway」新版、Linuxにも対応
2018年09月03日 10時00分更新
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2018年9月3日、マルチプロトコル対応のEDIサーバー「EDI-Master B2B Gateway」の最新バージョン(Ver.1.3)を発売した。各業界におけるインターネットEDI移行の動きに伴い、従来のWindows/Windows Server環境に加えて新たにLinux環境での稼働にも対応している。
キヤノンITSでは、さまざまな業界の企業間EDI標準手順(EDIプロトコル)に対応したEDI製品群をラインアップしている。その中でEDI-Master B2B Gatewayは、JCAや全銀といったレガシーEDIから流通BMS(JX、ebXML)などのインターネットEDIまで多回線のEDIを、単一システムで統合管理できるマルチプロトコルEDIサーバー製品である。
2024年のISDN(ISNネットデジタル通信モード)提供終了に伴い、電話回線を使った従来型EDIを利用している企業ではインターネットEDIへの移行が求められている。ただし、その移行過渡期においては、レガシーEDIとインターネットEDIとを並行運用できる必要がある。またレガシーEDIからの移行をきっかけとして、旧来のUNIXからLinuxへのマイグレーションを図る企業もある。
今回のEDI-Master B2B Gateway新バージョンでは、Windows 7/8.1/10とWindows Server 2008 R2/2012/2012 R2/2016に加えて、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)6.9/7.2にも対応した。従来、キヤノンITSのEDI製品では「DEX for Linux」など一部製品でのみ対応していたが、今回のB2B GatewayがLinux対応したことで、インターネットEDIへの対応範囲を拡充している。
EDI-Master B2B Gatewayの価格は、同時接続回線数に応じたベースライセンス料金と、対応手順(プロコトル)ごとのオプション料金の合計となる。それらを合算した導入時の標準価格(税抜、最小構成価格)は、Windows版が50万円から、Linux版が150万円から(いずれも4回線の場合)。
なおキヤノンITSでは今後、B2B Gateway以外のEDIソリューションについても順次Linux対応を進めていくとしている。