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Facebookで1400万人のプライベート「公開」 気をつけるポイントは?

2018年08月10日 09時00分更新

文● せきゅラボ

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 Facebookで、プライバシー設定のテスト中のバグにより、1400万人ものユーザーの投稿設定がすべて「一般公開」になっていた可能性があることが、6月に報道された。

 報道によれば、Facebook内のテスト中、5月18日から5月27日までの間、1400万人のユーザーの設定が誤って変更されてしまい、投稿が友達としか共有されていない設定をしていたとしても、結果的にその投稿が「一般公開」されていた可能性があると判明したという。なお、それ以前の投稿には被害はないほか、現在はバグが修正されているとのこと。

 Facebookで発生した問題というと、3月に明らかになった、データ流用スキャンダルを思い出す人も多いだろう。イギリスのデータ分析会社、ケンブリッジ・アナリティカがFacebookのユーザー情報5000万人分(8700万人という報道もある)を取得したという事件だ。

 2018年のFacebookは、セキュリティー関連の問題が発生することが多く、不安になっている人もいるかもしれない。では、ユーザーとしてどうするべきか? もちろん、「一切、利用しない」というのも一つの手ではあるだろう。

 しかし、何から何まで「SNSは信用できない」とすべて遠ざけるのも、むずかしい場合がある。個人情報をうかつに明らかにしない方法を考えて実行するだけでも、SNSとうまく付き合っていく方法が見えてくるはずだ。

 今回の件は、ユーザーに通知されることなく、設定が入れ替わっていたことになる。まず、ユーザー自身が正しい設定が維持されているかどうか、マメにチェックするとよいだろう。投稿の公開範囲の設定などは、意外と確認していない人も多いのではないか? 投稿を誰にでも見られるようにしておかない、友人しか見られないように設定を変えておく、変わっていないかどうかときどき見る……という方法なら、今回のようなバグが起きても対処できる。

 また、プライバシーや個人情報に関わる内容を含んだ投稿は、サイバー犯罪者に知りたい情報を渡すことにつながりかねない。魅力的でシェアしたくなるものを見かけたり、自分の室内や近所で撮影した写真を撮影したりしても、それらを投稿することで個人情報が推測されてしまう場合があることは、覚えておいたほうがいい。投稿の前に、「ほんとうに公開しても大丈夫だろうか」とよく見直すことが肝心だ。

 今回の件について深く知り、現代では必須ともいえるSNSとの付き合い方を学ぶためにも、McAfee Blogの「Facebookのバグで1400万人が意図せず投稿を『公開』」を読んでほしい。

Facebookのバグで1400万人が意図せず投稿を「公開」

 Facebook Messenger を使ってフィッシングメッセージを送信するマルウェアから、顧客データを誤操作してしまうアプリまで、この数か月Facebookは、サイバーセキュリティー関連の問題発生に苦しめられてきました。そしてさらなる問題が発生していたことが判明、Facebookで、プライバシー設定のテスト中のバグにより、5月に1400万人の設定が知らないうちに「公開」になっていた可能性があることが、6月7日(US時間)に報道されました。このような時に慌てないために、気を付けておくべきポイントをあわせてお伝えします。

投稿の対象が知らないうちに「公開」に

 何が起きていたのかというと、Facebook内のテスト中のバグにより、1400万人のユーザーの設定が誤って変更され、投稿が友達としか共有されていない設定をしていたとしても、結果的にその投稿が一般公開されていたことが判明しました

 ユーザーがFacebook上で何かを共有する際には、投稿の右下にある“投稿のプライバシー設定”が選択出来ます。

 投稿をタイムライン上で見ることができるユーザーのオプションがいくつか表示され、「友達」、「自分のみ」、「次を除く友達」または「公開」等を選択することができます。選択肢は、アカウント所有者が最後に使用したものにデフォルト設定されているのですが、今回のバグにより、1400万人についてはすべての投稿のデフォルトが「公開」に勝手に設定変更されてしまったのです。そのため、ユーザーが注意を払っていなかった場合、知らない間に自分が設定した以外の幅広い対象者に投稿が閲覧されてしまったことになります。

 不幸中の幸いは、バグの影響は5月18日から5月27日までの間に投稿されたものに限られ、それ以前の投稿には被害はないということです。(しかしそれは、5月18日から5月27日までそのままになっていたということでもあります。)さらに、Facebookはバグはもうすでに解消されていることを確認しています。

 このバグ問題は、ソーシャルメディア上での個人情報の共有についての良い教訓となり、ウェブ上に載せる内容には常に慎重であるべきということに改めて気付かせてくれました。

投稿する際に気を付けるべき3つのポイント

 ソーシャルメディアで情報を共有する際に、心がけておきたいセキュリティー関連の3つのアドバイスをお伝えします。

1.常に”設定”に気を配る

 このバグは、ソーシャルメディアプラットフォームやアプリの現在の”設定”がどうなっているかを常に確認する必要があることを示しています。今回は、ユーザーに通知することなく設定を入れ替えてしまいましたが、私たち自身が正しい設定が維持されているかどうか忘れがちです。ご自身が使用しているアプリで正しく安全な設定になっているかどうか、月に数回はチェックすることを心がけてください。

2.何をシェアするかは慎重に

 あなたの情報がどこに届くかを管理する最善の方法は、シェアの内容や量を限定することです。それによりソーシャルメディアに投稿する回数や共有する情報の種類を減らすことができます。プライバシーや個人情報に関わるもの、サイバー犯罪者が知りたい情報につながるあなたについての情報をソーシャルチャネルから遮断しておくべきなのです。

3.包括的なセキュリティツールを使用

 自らの意思で投稿する場合であっても、安全のために追加のセキュリティツールを使用してすべてのデバイスを管理することが重要です。例えば、マカフィー リブセーフなどの包括的なソリューションを使用すると、投稿および共有する個人データの量を制限することなどができ、効果的です。

※本ページの内容は、2018年6月8日(US時間)更新のMcAfee Blogの内容を一部日本向けに編集しています。

原文:Millions of Facebook Users May Have Unknowingly Shared Posts Publicly

著者:Gary Davis


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