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BOSEとソニーの首かけスピーカー、テレビか音楽で選び方が違う

2018年05月12日 12時00分更新

文● 四本淑三

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違いは低域の演出と音場感

 SRS-WS1との違いは、低域の演出と音場感にある。ソニーはボディーソニックのように、振動として低域の成分を身体に伝えてくる。ゲームや映画の効果音とは相性がいいが、音楽には若干の違和感をともなう。低域の量感が伝わってはきても、ベースの音程のような情報はつかみにくいからだ。対してBOSEはあくまでも空間を伝わる音として低域を聞かせようとする。だから音楽を聴くならBOSEの方がより自然だ。

 しかし、音場についてはソニーに分がある。ドライバーを横向きにマウントしスリットで拡散するなど、ソニーが定位の広さに配慮した設計なのに対し、BOSEは首の周りだけで音場が完結しているような狭苦しさがある。ドライバーが上を向いているBOSEは、ドライバー開口部に髪がかかると吸音材として働いてしまい、ハイ落ちする難点もある。

 Bluetoothの遅延も、やはり大きい。動画の再生にはほとんど問題を感じないが、ゲームでは入力に対する効果音のタイミングが相当ズレる。この点は公式サイトのQ&Aでも明言されているくらいで、リアルタイム性のあるゲームには向かないと考えた方がいい。

屋外での利用シーンを考える

 Bluetoothでどこでも使えるとは言っても、利用シーンは限られる。音が盛大に漏れるので、電車はダメ。自宅でも居間では使えず、結局個室で使うことになる。だったらスピーカーかヘッドフォンでいいじゃないかということになってしまうのだ。

 だが、このBOSE製品の仕様を見て使えそうだと思ったのは、郊外でのサイクリングだ。特に防水性能を持つのは、この製品だけ。アウトドアユースならこれ一択ということになる。


 ただし、公道で使う場合は注意がいる。イヤフォンやヘッドフォンのように耳をふさがないのでオーケーかといえば、そうではない。道交法や条例の趣旨からいえば「交通に関する音又は声が聞こえないような状態」が問題なのであって、スピーカーでも音量を上げすぎると指導の対象になる。

※ 北海道の場合は道路交通法施行細則第12条7項に規定がある


 試しに河川敷のダートをシクロクロスで走ってみた。強い向かい風を受けると音は聞こえにくいし、前傾姿勢を取ると肩から浮いてブラブラ動き始め、姿勢を変えると落としそうになる。もちろん自転車用に設計されているわけではないので、難点はあって当たり前。

 それ以外の状況では、タイヤが砂利を踏む音、鳥のさえずりなどを聞きながら、十分に音楽も楽しめた。ラジオを大音量で鳴らしながら走る人もいるが、首かけ式はそこまでの音量にはならない。着信があっても止まってスマートフォンを取り出さずに済むし、普段はためらわれる音声での選曲操作も、今回初めて便利だと感じた。

 ほかにもガレージでの作業や庭仕事など、両手がふさがっている状態ではスマートスピーカーの代わりとして使えそうだ。今回試すチャンスはなかったが、オープンカーのヘッドレストスピーカーの代用にもなるのではないか。

 ところで、このレビューを書いている最中に、JBLの新製品「SOUNDGEAR」の実機が届いた。装着性、音の作り込みなどソニーやBOSEとも異なり、おもしろい。これも近いうちにレビューとしてまとめたい。

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四本 淑三(よつもと としみ)

北海道の建設会社で働く兼業テキストファイル製造業者。

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