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サイコムが得意とするデュアル水冷ゲーミングPCに進展

X370&第2世代Ryzenの挙動に迫る!「G-Master Hydro X470A」で検証

2018年05月01日 11時00分更新

文● 宮里圭介

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 昨年から始まったAMDとIntelのCPU性能競争は、今年に入ってからも継続中。とくにAMDは2月に待望のAPU(GPU統合CPU)となる「Ryzen G」、そしてつい先日は第2世代Ryzenとなる“Pinnacle Ridge”を投入するなど、その手を緩めていない。

 第2世代Ryzenで変わったことは、プロセスルールが14nmから12nmへとシュリンクされたことが大きい。これによって動作クロックが引き上げられ、より高い性能を出せるようになっているわけだ。またメモリー周りも改良されており、DDR4-2666までだった第1世代を上回るDDR4-2933に対応。CPUの性能向上に合わせ、メモリーもより高速なものが使えるようになっている。

 もうひとつ、性能へと大きく影響してくる改良点として挙げられるのが、いわゆる自動オーバークロック機能の強化だ。具体的には、使用するコア数が少ない場合に定格よりも高いクロックで動作させる“Precison Boost”が“Precison Boost 2”へと改良され、より高クロックが維持されやすくなった。さらに温度状況を細かくチェックし、動作クロックを上昇させる“XFR”も“XFR2”へと進化。この機能をわかりやすく言えば、CPUをより冷やせばそのぶん高速で動作するようになったわけだ。

 新CPUが出ればすぐに追従してくるのがBTOパソコンのいいところ。当然サイコムからも多数の第2世代Ryzen搭載モデルが登場しているが、その中でもいかにもサイコムらしい「G-Master Hydro X470A」を紹介しよう。

主なスペック
機種名 G-Master Hydro X470A
CPU AMD Ryzen 7 2700X(3.7GHz、8コア)
CPUクーラー Asetek 550LC、Enermax UCTB12P(水冷)
マザーボード ASRock Fatal1ty X370 Gaming K4(AMD X370)
グラフィックス GeForce GTX 1070 Ti(8GB)*試用機はGTX1080Ti
GPUクーラー Asetek 740GN(水冷)、Enermax UCTB12
メモリー 8GB(4GB×2枚、DDR4-2400)
ストレージ Intel SSD 760p(M.2 PCI-E、512GB)
内蔵ドライブ ASUS「DRW-24D5MT+」
PCケース Fractal Design DEFINE R5 White
電源ユニット SilverStone SST-ST75F-GS V2(750W、80PLUS Gold)
価格 23万8530円

しっかりと冷やしてくれるデュアル水冷クーラーなど、搭載パーツにこだわり

 「G-Master Hydro X470A」の最大の特徴は、CPUクーラーに簡易水冷を採用するだけでなく、サイコム独自の改造によりグラボまで水冷化されていること。メモリーなどを冷やすためにファンレス化まではされていないが、負荷がかかると轟音となりやすいグラボが水冷化されることにより、大幅な静音化に成功している。

120mmのラジエーターを備えた水冷クーラーを2つ搭載。CPUもグラボも静かに、そしてしっかりと冷やしてくれる。

 上記について、詳しくは: http://ascii.jp/elem/000/001/484/1484580/img.htmlを参照

 なお今回試用したモデルでは、ラジエーターの冷却に低騒音な「Noctua NF-F12 PWM」が搭載されていた。ファンの違いで複数ラインナップをそろえているあたりに、サイコムのこだわりが感じられる。

 もうひとつサイコム独自のものといえば、SSDのヒートシンクがある。NVMe対応のM.2 SSDは高速なだけにコントローラーの発熱が大きくなりがちで、高温になるとパフォーマンスが下がってしまうこともある。最近のSSDは発熱が少なくなり、こういった熱による性能低下は起こりにくくなっているが、長時間アクセスが続けば不安定になることもあるだろう。こういった性能低下を防ぐため、オプションで同時のヒートシンクが用意されている。

M.2 SSD専用のヒートシンクを用意。安定した性能を引き出すには必須ともいえるパーツだ。

 第2世代Ryzenと同時に登場した最新のチップセットは「X470」なのだが、今回試用した構成では、マザーボードはあえて前世代のチップセットとなる「X370」を採用した「ASRock Fatal1ty X370 Gaming K4」を選んでいる。X470ならメモリーに高速なDDR4-2933が使えるようになるうえ、Precision Boost 2とXFR2よりもさらに高クロック動作を可能とする「Precision Boost Overdrive」が機能するようになるのだが、現在メモリーが高価ということもあってDDR4-2933を選ぶとコストパフォーマンスが悪くなってしまうこと、そして、Precision Boost 2とXFR2だけでも十分な効果があり、Precision Boost Overdriveにこだわる必要がないのがその理由だ。

 また、X470搭載マザーボードは登場直後ということもあり、安定性や実績の面ではX370搭載マザーボードの方が有利となる。そして何より、価格が安い。コストパフォーマンス面を考えるのであればX470ではなく、あえてX370を選ぶというのは十分メリットがあるわけだ。もちろん、第2世代Ryzenも問題なく動作する。

マザーボードはコスパ重視で「ASRock Fatal1ty X370 Gaming K4」。前世代のチップセットがどう性能に影響するのか、後ほど軽く検証してみよう。

 ケースはFractal Designの「DEFINE R5」を採用。シンプルなデザインと静音性とで定評あるケースで、サイコムのBTOパソコンではおなじみの製品だ。色は白と黒の2種類あり、どちらもBTOオプションで選択できる。オリジナルの天板用防塵フィルターが付属しており、カッコ悪く見えがちな天板排気口の見た目を改善してくれるのがうれしい。

天板の排気口を隠せるオリジナルの防塵フィルターが付属。ゴミの侵入を防いでくれるほか、見た目もカッコ良くなる。
フロントやサイドパネルの内側には吸音素材が貼られており、静音性を重視。フロントファンのフィルターは簡単に取り外せるため、掃除もしやすい。

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