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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第2回

Xperia The NEXT! 弧を描くデザインが美しい 「Xperia arc」

2018年03月27日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII編集部

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 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 Xperiaの歴史連載2回目は、 当時のソニー・エリクソンが、常にエンターテイニングなスマートフォンブランドを目指す“Xperia”シリーズ「Xperia(SO-01B)」の後継機種として開発され、“Xperia The NEXT”のキャッチフレーズとともに2011年3月に登場した「Xperia arc(SO-01C)」です。

 Xperia arcは、4.2型(480×854)ディスプレーを搭載し、前モデルの4型から大型化を図ったモデル。液晶パネルと強化ガラスの空気層をなくした「ClearBlackPanel」(クリアブラックパネル)を採用することで、まるで一枚板のように見えるディスプレーに、鮮明さを増した「Reality Display」やBRAVIAの映像技術を応用してくっきり鮮やかに映像を表現できる「モバイルブラビアエンジン」で、ディスプレーの美しさは他の追随を許しませんでした。

本体サイズは、63×125×7.3mm、重さは118g

 本体外観は特徴的で、真ん中部分が薄くなったボディーライン、arcという名前のとおり背面が弧を描くデザインが目を引きます。カラーリングは、黒く見えながらも光の当たり加減でパール感のある深い蒼の「ミッ ドナイトブルー」、金属感あふれる「シルバー」、淡い色合いの「サクラピンク」の3色をラインナップ。

 正面のハードキーはXperia(SO-01B)からXperia arcに変わるにあたり、設定ボタンと戻るボタンの位置が真逆になりました。

 Xperia arcは前モデルと同じく防水・防塵機能は備わっていませんが、こちらにはmicroUSB端子にカバーはなく、充電の時のケーブルの抜き差しがラクというメリットもありました。

 スペックは、プロセッサーにSnapdragon MSM8255(1GHz)、メモリーは512MB、内蔵ストレージは1GB。 通信方式は上り最大5.7Mbps、下り最大14MbpsのFOMAハイスピードに対応しているほか、Wi-Fi(IEEE802.11g/b/n)、Bluetooth ver. 2.1 + EDRを搭載。OSはAndroid 2.3から2.3.4までアップデートされています。

 背面に備えるメインカメラは、約800万画素の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R for mobile”を搭載し、高感度で低ノイズ、F2.4という明るいレンズと処理速度の向上という合わせ技で、暗がりの場所でも手ブレやノイズの少ないすばやい撮影が可能でした。

※カメラの画素数に間違いがありました。訂正してお詫びいたします。(2018年3月28日15時)

 加えて、笑顔を見つけて撮影する「スマイル検出撮影」や、露出やホワイトバランス、フォーカスを調整 してくれる「シーン検出撮影」といったソフト面での強化もされたのです。

 そのほか、ミュージックプレイヤーを再生して音楽を聞きながら“Infinite”というアイコンをタップすると、その楽曲に関連したYouTubeの動画を表示したり、イコライザー設定ができたりFMラジオも聴けたり、流れている音楽からYouTubeやmoratouchに連動できる「TrackID」といっ た機能も備わったりと、映像や音楽の連携もはかられていました。

 また、ホームスクリーン上にミュージックプレイヤーやギャラリーのウィジェットを配置され、使いたいときにホームスクリーンからすぐにアクセスができたりと、カスタマイズ性も良くなったのもXperia arc(SO-01C)の特徴です。

 拡張性も持ちあわせており、HDMI端子を使って本体内に保存されている動画や静止画をハイビジョンテレビに映しだしたり、ブラビアリンクに対応したソニーのテレビ「BRAVIA」であれば、リモコンから操作もできました。DLNAサーバーに対応することで、ネットワーク経由でPlayStation3(クラ イアント側)からコントロールして写真や動画、音楽を楽しめたり、いろいろな機器とつなぐといった使い方もできたのです。

 Android端末過渡期ということもありXperia arc(SO-01C)は、国内初Xperiaスマートフォン「Xperia SO-01B」からAndroid端末としても大きく飛躍したモデルとなったのでした。

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