柳谷智宣がAdobe Acrobatを使い倒してみた 第47回
PDFを圧縮、複数ファイルをまとめてクラウド経由で送信
容量の大きいPDFファイルを手軽&安全に送る方法
2018年02月23日 09時00分更新
本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第47回は、容量の大きいPDFファイルを手軽&安全に送ってみる。
ビジネスで大きなサイズのファイルを送る際は注意が必要だ。1~2MB程度のファイルであればメールに添付してもいいかもしれないが、それ以上だとメールサーバーに拒否されて届かないことがある。受信可能だとしても、外出先で急ぎの仕事をしようと携帯通信で接続した相手に、緊急でない大容量ファイルをダウンロードさせるのは迷惑になってしまう。ファイルサイズが許容範囲だとしても、複数ファイルを単にメール添付すると扱いが煩雑になり、見逃しの原因にもなる。
そんな時は、Acrobat DCの機能を組み合わせて、PDFを圧縮し、複数ファイルをまとめ、メールに添付せずにクラウド経由で送信できるとスマートだ。受信側は、Acrobat DCがなくても無料のAcrobat Readerがあればファイルを入手できるので普段使いもOK。
1.手始めに「ファイルの最適化」を実施する
まずは「ファイルの最適化」を行なおう。不要な情報を削るのだが、基本は画像のクオリティを落とすことでサイズダウンさせる。そのため、画像のないPDFファイルだとほとんど変化しないこともある。「ツール」から「PDFを最適化」を開き、第2ツールバーから「ファイルサイズを縮小」をクリック。互換性を選択したら、「OK」をクリックすればいい。試しに大きめの画像3枚が含まれるPDFファイルを最適化したところ、6.98MBから2.47MBになった。もし、画像の最適化設定を変更したり、注釈なども破棄したいなら、第2ツールバーの「高度な最適化」から設定できる。
2.PDFポートフォリオを作成する
次に、複数ファイルを送るために、PDFポートフォリオを作成する。PDFポートフォリオには、PDFだけでなく画像やOffice文書、テキストファイルなども同梱できる。URLを入力すればウェブコンテンツも同梱できるのだ。
ZIPで圧縮して送ってもいいのだが、その場合解凍したファイルはバラバラになり、なくしたりバージョンが前後してしまうリスクがある。その点、PDFポートフォリオにまとめておけば、1ファイルで必要なファイルを管理できるというメリットがある。
まずは、「ツール」の「PDFを作成」を開き、「複数のファイル」→「PDFポートフォリオ」を選ぶ。続けて「ファイルを追加」メニューからファイルやウェブページを追加する。ダイアログ内へドラッグ&ドロップしてもいい。
必要なファイルを登録したら、「ファイル」メニューからポートフォリオを保存する。
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