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MoguraVRのゲームとって出し 第66回

リアルなVTOL機の操作に酔いしれよう

これであなたもパイロット? 本格フライトシミュレーター「VTOL VR」

2018年01月31日 13時30分更新

文● やましん/Mogura VR

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 今回紹介するのはVTOL(垂直離着陸機)の操縦が体験できるVRフライトシミュレーター「VTOL VR」だ。VRのフライトシミュレーターは他にもいくつかあるが、VTOL機の操縦が体験できるのはこの作品だけだ。その独特な操作方法が人気を呼んでおり、Steamでは執筆時点でレビュー数293件、評価は「非常に好評」となっている。

 プレイヤーはパイロットになってVTOL機を操縦していく。しかし操縦といっても、通常のフライトシミュレーターのような簡単なものではない。本作では操作が本物の機体と同じようになっているため、実際に手を伸ばしてボタンやレバーの操作をしていく必要がある。すべての計器を順番に、正しく操作しないと離陸すらままならないだろう。本作はかなりリアルなフライトシミュレーターであり、さしずめ「鉄騎」あたりが近いだろうか。

 レーダーなどのディスプレーも本格的で、明るさなどを変えられるトグルすら準備されているほど。ほかにもボタンはいろいろあるのだが、必要以上に押すと大変なことになるため自重しよう。

 機体に搭載されたヘッドアップディスプレーも様々な場面でお世話になる。目的地までの経路や高度などの情報が分かりやすく表示され、もちろんオン/オフの切り替えもできる。

 プレーヤーがこなすミッションには空を飛ぶだけでなく、少々難易度の高いモノも用意されている。そのひとつが空中給油だ。着陸せずに空中で給油機から直接ホースをつなぎ、燃料を入れてもらう。そのために機体をホースに近づけなくてはいけないのだが、空中でこれを行うのは針の穴を通すようなもの。何度も失敗しながら感覚を覚えて成功させていこう。

 なかには攻撃を伴う過激なミッションもある。機銃だけでなくミサイルや爆弾を使って敵を撃破していく。当然ながら、その攻撃手順もボタンひとつで完了、とはならない。やや複雑な手続きを踏んでいく必要があるので、いざというときに攻撃シーケンスを忘れてしまい、逆に撃破されてしまうこともありうるだろう。敵のミサイルにチャフを使って回避することも可能なので、ぜひ有効利用したい。

 「VTOL VR」は本格的なフライトシミュレーターとして人気が高い。同様のVRフライトシミュレーターである「Ultrawings」はレシプロ機の操縦だったのに対して、本作では最新鋭機を操縦できる。しかしそのぶん操作の難易度は高くなっており、ゲーム開始直後は離陸さえ困難なほどだ。また離陸したとしても少しのミスでゲームオーバーになってしまうため、気の休まる暇はない。しかしシミュレーターとしては非常に作りこまれており、本物に乗っていた人が制作したのではないか……と思うほどの完成度だ。ここまでプレイヤーの作業量が多いと実際のパイロットの苦労が伝わってくるかもしれない。

 本作はゲームとしてのボリュームは決して多くはないが、シミュレーターとしてはとてもおすすめできる作品だ。リアルな機体を動かすことに興味がある人や、将来VTOL機の操縦や購入(!?)を考えている人にはピッタリだろう。

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