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顧客のDXで変化するアプリ環境に対応、マルチクラウドやDevOpsへの取り組みを強化

「昨年は過去最高の売上、それでも大きな危機感」F5・権田社長

2018年01月29日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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「2020年までに売上を30%アップ」するための3分野での取り組み

 こうした環境背景をふまえ、日本法人はどう事業を変革していくのか。権田氏は、日本法人が「2020年までに売上を30%アップする」という目標を掲げ、そのためにADC、セキュリティ(WAF)、DevOpsの3分野で達成すべき数字を示した。

日本法人では「2020年までに売上30%アップ」を大目標とする

 ADC市場では、現在40%前後の市場シェアを50%に拡大する。成熟した市場であり、競合ベンダーから既存ADC顧客のシェアを奪うのは、短期的には難しい。そこで前述のとおり、対象とするアプリケーションを大きく拡大することで、市場シェアを奪っていく戦略だ。

 クラウドアプリケーションにおける採用を増やすため、まず現時点でできることとして、サブスクリプションおよびELAでの提供を今年3月からスタートさせる。サブスクリプションの場合、年単位のインスタンス契約に、必要なだけ帯域幅ライセンスを追加すればよく、無駄の少ない契約ができる。権田氏はさらに、コンサンプション(実使用量ベースの従量課金)モデルでの料金体系も準備中であると明かした。

新たにサブスクリプションライセンスと、大企業向けのELAライセンスの提供を開始予定

 セキュリティ(WAF)領域では「売上を3倍」にするのが目標だ。現状では、日本法人におけるセキュリティ売上は全体の10%程度であり、「じわじわと伸びている」が、これを一気に成長させる目標となる。

 具体的施策としてはまず、オンプレミス/プライベートクラウド/パブリッククラウド/クラウドサービス(WAFaaS)と、すべての環境で一貫したセキュリティを提供するWAF製品/サービスを提供していく。個々の環境に対して個別にセキュリティを検討する必要がなくなり、本来のアプリケーション開発に専念できるようになることを訴求していく、と権田氏は説明する。

 同時に、従来よりも高度な機能を備えた「Advanced WAF(次世代WAF)」の提供にも取り組む。権田氏によると、特に顧客の興味が強いのは、マイクロサービス間のセキュリティを実現する「APIセキュリティ」の機能だという。さらに権田氏は、「おそらくF5だけが提供できる」機能として「DataSafe(アプリケーションデータ暗号化)」も紹介した。これは、アプリケーショントラフィックに含まれるクレデンシャル情報を自動的に暗号化し保護するもので、「特にクラウドサービス事業者向けにニーズがあると思う」と説明する。

より高度な機能を提供する「Advanced WAF」も提供していく

 DevOps領域では、2020年までに売上に占める割合を5%以上に高めることが目標となっている。前述のとおり、ここでは開発者に対するF5の認知度向上を目指す必要があり、そのためにDevOpsコミュニティを立ち上げ、まずはF5の側から開発者の考えを理解していく取り組みを進めるという。この取り組みを通じて、Dev側とOps側の人々をつなぐ橋渡しを図る。「2020年くらいまでは、そのための仕込みの時期だと考えている」。

 また中長期的には、必要なサービスだけに絞り込んで実装できる軽量化ADCの提供、マイクロサービス化されたアプリをつなぐ「Sevice Mesh」(現在開発中)など、新しい技術コンセプトに基づく製品開発/提供も進めていくとした。

 「従来型のパーペチュアルライセンスとサブスクリプション売上の割合は、2020年から2025年の間に逆転するとみている。2025年には、クラウドの売上が既存領域(オンプレミス)売上の2.5倍になるだろう。新たなターゲットアプリケーションの売上は、単価としては小さいかもしれないが、市場自身は間違いなく大きくなっていく」

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