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TITAN Vの国内販売をNVIDIAがGTC Japan 2017で示唆

2017年12月13日 20時30分更新

文● ドリル北村/ASCII編集部

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 GTC(GPU Technology Conference) Japan 2017で、NVIDIA創設者兼CEOのジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏が基調講演を行なった。

NVIDIAのCEOジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏。手に持っているのはVoltaアーキテクチャーのGPU「Tesla V100」

 ここでは、5月に米国で行なわれたGTCと同じ内容は割愛し、GTC Japanで発表された内容についてレポートしていく。

未来のデザインラボHolodeckの
アーリーアクセスが提供開始

 Holodeckのアーリーアクセスが提供開始された。Holodeckは写真クオリティのコンピュータグラフィックスと物理シミュレーションに従った仮想世界において、違う場所にいる人同士がオンラインで共同作業ができるというもの。

「Holodeck」のアーリーアクセスが提供開始。自動車のCGにレクサスが使用されてるのは、自動運転技術でNVIDIAとトヨタが提携したためだろう

AIは現代の最も強力な技術
日本はAI研究のリーダー

 日本が、自動車、製造、重工業、医療といった重要な領域で世界的なリーダーシップを取るために、AIは革新的な可能性を秘めているとジェンスン氏は語る。そのAI研究において日本はトップであり、NVIDIAは日本の大手企業とパートナーシップを築いてきたという。

次世代のGPUアーキテクチャーであるVolta。そのコアとなるTensorの活用事例を紹介。昨日発表されたTITAN VもVoltaを搭載している

日本におけるAIとロボティクスの市場規模を紹介。AIは自動運転車や産業・福祉ロボットのような未来を実現するのに必要な技術と力説

国内の企業や団体におけるAIの取り組み。そのシステムにはVoltaが採用されている

AIの最も重要な貢献の1つは自動運転

 自動運転技術は、車のスタイルや使われ方をも変えていく。将来の車は単に目的地に向かう手段ではなく、リラクゼーションとエンターテインメントの場となるとNVIDIAは予測している。

 将来の車はソフトウェアで定義されるという。自動運転の実現には多くのセンサーと高性能コンピューティング、それにAIを組み合わせるため、車には何百ものAIとアプリケーションが搭載される。この一連のアプリケーションをNVIDIA DRIVE IXと呼ぶ。

自動運転技術の「NVIDIA DRIVE」の紹介。車載カメラの映像から顔認証でトランクをキーレスでオープンしたり、ドライバーの状態を監視して、わき見や居眠り運転時に警告を発する。また、AIが道路状況を認識してドライバーの代わりに自動運転できる

 ソフトウェアは世界を走る複数のモデルをサポートし、車両が使われる限り維持管理される必要がある。そのために生産性の高い開発ツールがそろった拡張性のあるアーキテクチャーを検討することが重要とのこと。

自動運転には、環境を認識し、推論し、適切に動作するために高速なセンサーデータを処理する高性能並列処理とAIが必要。「XAVIER」は自動運転向けに設計された世界初の自律動作マシン用プロセッサーだ

コマツとNVIDIAが協業
AIが安全な建設現場を実現

 自律動作マシンは、自動運転だけでなくあらゆる産業で活躍できる。基調講演では、NVIDIAと建設・鉱山機械メーカーのコマツがパートナーとして協業していくと発表した。コマツによると、建設現場全体を可視化、分析するためにAIを導入し、建設現場の安全と生産性を高めていくとのこと。

自律動作マシンは、自動運転だけでなくあらゆる産業でも活躍できる

コマツがJetson TX2を導入。カメラとドローンで地形、建機、作業者を可視化する

危険な場所での作業はAIが行ない、作業者は安全な場所からVRヘッドマウントディスプレーなどで操作する

日本国内でTITAN Vを販売すると明言
価格と発売日は未定

TITAN Vは日本では販売されていないが、基調講演後の質疑応答で日本で販売の予定があると明かした。価格と発売日は未定

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