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「攻め」の働き方改革~やらされるなんてまっぴら、自分のやりたいことをやる 第4回

シェイプアップは意外と簡単にできる

仕事のムダな時間を減らす、たった2つの視点

2017年11月27日 09時00分更新

文● 平山 信彦(内田洋行 知的生産性研究所所長)

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なぜ忙しくなるのかを分析してみよう

 いつも忙しく仕事に追われている人の働き方をみると、大きくふたつのタイプがあることが解ります。ひとつは、個々の仕事は手際よく対処するのだけど、次から次へと仕事に手をつけて抱え込んでしまうタイプ。いわゆる出来る人に多いパターンです。もうひとつは、それほど仕事は抱えていないのに何故か時間がかかっているタイプです。このふたつのタイプは、それぞれシェイプアップの方法が違います。

 前者は、まず抱え込んでいる仕事自体を見直すことです。

 本当に、この仕事は自分がやるべきことなのか、部下や後輩の仕事を取り上げてしまってはいないだろうか、頼まれてつい受けてしまった仕事ではないだろうか、今やらなくても良い仕事ではないだろうか。このように見直していくと、必ずしも自分が担わなくても良い仕事が見つかるはずです。

 このタイプには、いつも忙しくしていないと落ち着かない、というひともいます。それが本人にとってハッピーならば他人がとやかく言うことではありませんが、一度じっくり自分の仕事を見直すと、新しいテーマや次のステップが見えてくることがあります。もともと仕事の処理能力は高いひとなので、更に高度で面白い仕事にチャレンジする機会が広がるかもしれません。

 後者の、仕事の段取りや手際があまり上手くなく時間がかかっているタイプのシェイプアップは少しやり方が違います。

 贅肉を絞るというよりは、筋力や反射神経を鍛えるといった感じでしょう。進め方の基本は、やり直し、手戻り、使われなかった業務成果、長い待機時間、緊急対応など、いわゆるムリ・ムダ・ムラが発生したときに、きちんとその原因を確認することです。自分自身に問題がある場合もありますし、仕事の指示や依頼の受け方や次の工程への引き渡し方に問題がある場合もあります。

 よく見かけるのは、仕事の依頼や指示を受けるときに、具体的な成果のイメージやスケジュールを明確にせず曖昧なまま着手しているケースや、要所要所で中間確認をせずに仕上がったものに大きなダメ出しをもらってしまうケースなどです。こういったことを、ひとつひとつ見直していきます。自分の仕事の仕方を総点検し、弱点を鍛えていくのは根気が必要ですが、段取り力や仕事の手際は着実に向上しますので、その辺りに自信が無いひとにはお勧めです。

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