柳谷智宣がAdobe Acrobatを使い倒してみた 第29回
特定のコマンドを設定し、複数ファイルにまとめて適用
複数のPDFに自動で同じ処理ができる「アクションウィザード」機能
2017年10月11日 11時00分更新
本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第29回は、ルーチン作業をアクションウィザード機能でまとめて自動処理してみる。
異なるPDFファイルに同じ操作を繰り返し行なう場合
異なるPDFファイルに同じ操作を繰り返し行なうのは手間がかかる。もし、ファイルの数が多いなら、「アクションウィザード」機能で自動処理したほうがラク。アクションとは、特定のコマンドを設定し、複数ファイルにまとめて適用できる機能だ。
初期設定で、6種類のアクションが用意されているので、まずは試してみる。「ツール」から「カスタマイズ」→「アクションウィザード」をクリックすると、「アクションリスト」が表示される。まずは「Webとモバイルに最適化」をクリックしてみる。
ファイルの選択画面と開始ボタン、そしてアクションの内容が表示される。たとえば、このアクションであれば、異なるデバイス間で同じように表示するためにカラーをsRGBに変換したり、フォントを埋め込んだりする。そしてPDFを最適化し、名前を保存するという内容だ。
「ファイルを追加」をクリックして、複数のファイルを選択し、「開始」をクリック。設定された処理が自動的に行われ、ファイルの保存ダイアログが開く。保存すると、次のファイルの処理が自動的にスタートする。
アクションはダウンロードすることもできる。「Acrobat LIBRARY」のウェブページを開くと、アクションの一覧が表示される。「Browse」の「Acrobat DC」にチェックすると、対応するアクションが表示される。ここ数年更新されていないようで、「Convert PDF to PowerPoint」といった標準機能でできるアクションもある。
「Delete all Comments」を試してみる
ここでは、ファイルに付けられている注釈を削除し、名前を付けて保存する「Delete all Comments」を利用してみる。「Download」をクリックして「Delete_All_Comments.sequ」というアクションファイルをダウンロードする。このファイルをダブルクリックすると、Acrobat DCに取り込むことができる。
「アクションウィザード」を開くと、アクションリストに「Delete all Comments」が追加されている。アクションを開き、ファイルを追加し、「開始」をクリックする。すると、ファイルごとに注釈が削除され、ファイルの保存画面が開く。上書きしてしまうと、注釈が失われてしまうので、ファイル名や保存場所を変更しよう。
「Remove hidden information」も気になる
別のアクションも試してみる。「Remove hidden information」が気になったので、「View Action details」をクリックする。詳細情報が表示され、メタデータや添付ファイル、しおり、フォーム、隠しテキスト、リンクなどをまとめて削除してくれることがわかった。
「Download」をクリックして、ダウンロードしたファイルを実行。Acrobat DCに追加したら、「アクションウィザード」から利用できるようになる。
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