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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第184回

GoogleによるHTCの一部買収――HTCには延命措置、ではGoogleの狙いは?

2017年09月27日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

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GoogleとMotorola、MicrosoftとNokia
ソフトウェア企業によるハードウェア事業の買収は……

 Huawei Technologies、Lenovoなど中国企業も同社の買収を狙ったと言われているが、GoogleはHTCを丸ごと買収するのではなく、HTCのブランドは残る。

 Googleが買い取る2000人のスキルはPixelで実証済み。Pixelの販売台数は8ヵ月で100万台と言われており、次期モデル(Pixel 2?)は10月4日(現地時間)にも発表と言われている。Googleはこれに加え、HTCの特許の非独占的ライセンスを受ける。HTCはハイエンドにフォーカスし、Viveも残る。

 Googleに目を向けると、狙いがよくわからない。狙いがハードウェアの獲得だったとしよう。Googleはソフトウェアとハードウェアを垂直統合するAppleのモデルを以前から追求してきた。今となっては特許目的だったとされているMotorola Mobilityとだって、うまくいけばという思いがあったはずだ。それでもAndroidを採用するメーカーとの関係を壊すことはできず、結局Lenovoに売却するという形で終わった。

 Googleは2016年、MotorolaからRick Osterloh氏を引き抜き、同氏がハードウェア部門を率いている(Osterloh氏はGoogleがMotorola MobilityをLenovoに売却時に同社を去っていた)。そしてこの1年で、「Google Home」「Google VR」などのハードウェア製品をリリースしている。

アメリカで見かけた10月4日の発表を予告した看板。Googleがどのくらいハードに本気なのかは測りかねる部分もあるが、とりあえずは10月4日の新製品を見てみたい

 だが、HTCから獲得した2000人で自社ブランドのスマートフォンを作っても成功するかどうかはわからない(ソフトウェア側がハードウェアを獲得してうまくいかなかった例として、MicrosoftとNokiaもある)。もしかするとそのリソースでスマートフォンではないものを計画しているのかもしれない。

 もしくは単純に、今回の取引はHTCの救済(あるいは恩返し)に過ぎないのかもしれない。言えることは、端末メーカーを手中に収めることができるが、その未来がバラ色には見えないということだろう。残念ながら。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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